フォルクスワーゲン up!(アップ) 試乗レポート/西川淳(1/3)
- 筆者: 西川 淳
- カメラマン:フォルクスワーゲン・グループ・ジャパン
日本のコンパクトカーはすべて「up!」のパフォーマンスに及ばない
「up! (アップ)」は、フォルクスワーゲンの次世代ベストセラーとなるべく生まれた、1万ユーロ以下で販価スタートのコンパクトカーである。
コンセプトカーの提案からさまざまな変遷を経て、結局はコンベンショナルなFF2ボックスパッケージに落ち着いたが、それゆえ作りこみの入念さは想像以上で、さらに発展性も確保した。これは、過去のポロ以下クラスにはなかった戦略である。
まずは3ドアでデビューしたup!だが、間もなく5ドア、そして近い将来にはEVやGT仕様、クロスオーバータイプ、オープンといったバリエーション追加も予定されている。
つまり。
これは、いわばミニマムカーの“ゴルフ化”であり、それゆえグローバル市場におけるベストセラーの座もくっきりと視界に収まった。
車両の詳細を紹介するまえに、up!の衝撃のライドフィールから報告したい。
とにかく、まどろっこしい説明を抜きにして“いい走り”のクルマだったのだから。
後で詳しく書くが、直3ガソリンエンジンには60psと75psの2種類のパワースペックがある。いずれも5MTを組み合わせていた。up!が速いか遅いかと問われれば、遅い。
特に60psは、街中でこそトルク特性と数値が同じであるため不自由は感じないが、中間域ではっきりとかったるい。けれども、それが嫌になるかと問われれば、まったくそんなことはなく、むしろ遅いなりに自然な力の盛り上がりがあって、気持ちもきっちり同調できるから心地いい。
またup!は3気筒エンジンなのに、もの凄く静かで嫌味な振動も感じられない。乗っている最中は3気筒であることなど、まったくもって忘れていた。特に静粛性に関しては、不思議と上級モデル級だった。
さらに。
up!の凄いところは、シャシー性能、乗り味だった。さすがにゴルフ級、とまではいわないが、ポロ級と言っても過言じゃない。
軽快なステップはもちろんのこと、ショックのいなしが小気味よく、リズミカル。タイヤひと転がしでもう“いいクルマだなあ”と判る。
正直言って、日本のコンパクトカーはすべて、軽自動車からCセグ車まで、up!のパフォーマンスに及ばない。
高速道路も問題なく走った。あまりに安定しているので速度も自然と上がっていき、もう1速欲しいと思ったほどだ。up!のベストチョイスは、高速での安定感で上回る、16インチ仕様の75psモデルである。
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