奇跡のイベント「スーパーGT 夏祭り2009」に思う/今井優杏のコラム(2/2)
- 筆者: 今井 優杏
- カメラマン:今井優杏
モータースポーツを愛する人たちの努力が実ったイベント
私も、このイベントにはMCとしてお手伝いさせていただきましたが、なによりも印象的だったのは出演されるドライバーの皆さんが口を揃えて『楽しい!』とおっしゃっていたこと。
ほとんど休憩時間もないほどにタイトなスケジュールの中、不満を言う選手はいらっしゃいませんでした。伊藤大輔選手プレゼンツの“ドリフト三輪車”のタイムを本気で競ったり、ミニッツレーサー(ラジコンです)に本気になったり、みんなの笑顔は本物だったということ。
後日別件取材でお会いした、日産の柳田真孝選手も、「あのイベントは本当に楽しかった、僕らレーサーにとっても大いにプラスになったと思う」と仰っていたほどです。そして無事に最後のプログラム、ドライバー対抗カートレースを終えた後の脇坂選手の晴れやかな表情を忘れることはないでしょう。
このイベントに際して、脇坂選手がそれこそ吐くほどの労力とプレッシャーを超えてあの日に至ったことは想像に易く、「やっぱり寿一さんはすごいなぁ」とつぶやく関係者や後輩レーサーのセリフをこの日、何度聞いたかわかりませんでした。
「このイベントは、来年もあるかどうかわかりません。だけど皆さんが喜んでくれたんだったら、必ずその気持ちを受け止めて、来年もがんばります。これからもスーパーGTを応援して下さい。」
国内モータースポーツには確かにこれからも逆風が吹き荒れていくと思います。不況だけでなく、環境などの観点からも然り。その理由の一つに“認知度の低さ”も考えられると思うのです。
しかしこうしてモータースポーツを愛する人たちの手によってその火は繋がっていくということを、願わずにはいられません。私もファンの一人として、ずっと言い続けたいと思います。「レースって、ええやん!」と。そしてこの感謝祭が、来年も開催されることを心より祈りたいと思います。
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