トヨタ  &  スバル 86  &  BRZ トヨタ 86 開発者「多田 哲哉」氏×「学生カーソムリエ」対談

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トヨタ 86 開発者「多田 哲哉」氏×「学生カーソムリエ」対談 (1/2)

この記事に登場する車: トヨタ 86 | スバル BRZ

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和田清志
トヨタ 86 開発者「多田 哲哉」氏×「学生カーソムリエ」対談

学生カーソムリエが、トヨタ 86のイベント会場において86開発者の多田氏へインタビューを敢行!

2014年8月3日、今年で5回目となった「トヨタ 86」「スバルBRZ」のオーナーズイベント「Fuji 86 Style with BRZ 2014」が、今年も富士スピードウェイで開催された!

そのイベントにおいて、オートックワンでお馴染みの「学生カーソムリエ」たちが、トヨタ 86 開発者である「多田哲哉」氏に直撃インタビューを敢行!「これからの時代のスポーツカー像」について、忌憚のない質問が飛び交ったインタビュー内容をお届けしよう!

近年ではイベント系も盛り上がりをみせている「トヨタ 86」

自動車ジャーナリスト 日下部 保雄氏: まず「トヨタ 86」が素晴らしいと思うのは、このクルマを発売するだけではなく、継続させていこうというメーカー側の意志が明確に見えてくることです。アップデートしていくという今までになかったコンセプトにこそ高い価値が見出せると思います。その点をふまえた上で質問してみてください。

学生カーソムリエ 蔵人さん/東海大学(以下、蔵人): 86イベントの参加人数は去年よりも増えていますが、この盛り上がりを受けてトヨタではどのような影響が出ているのでしょうか?

トヨタ自動車株式会社 スポーツ車両統括部 部長 兼 86チーフエンジニア 多田 哲哉氏(以下、多田氏): 5年前、まだ今の86を発売する前から富士スピードウェイで開催していますが、最初はAE86だけ30台でスタートしたのが、わずか数年でこんなに大きなイベントに成長しました。我々の予想よりも早いペースでの盛り上がりを見せています。

今の時代のスポーツカーはハードウェアだけを提供しても定着せず、ソフトウェアをバランスさせることを考えていたので、社内でも確かな手応えを感じています。この勢いを失速させたりしないようにしたいですね。

蔵人 : 86は一部改良が加えられましたが、これからも5年、10年と改良され続けていくのでしょうか?

多田氏 : 最初に買っていただいたお客様の気持ちを大事にしたいので、従来型も一緒にアップデートできるような内容が理想的であると考えています。たとえばこの春の改良ではサスペンションに高剛性ボルトを採用しましたが、パーツ単体で買っていただければ従来型も進化させることができますからね。

ただし、その改良にも限界はあるので、何年後かには大きな変更があるでしょう。その時は、できれば従来型から乗り換えていただき(笑)、古くなった従来型は中古車市場で安く供給されるようになるのが理想です。安い中古車をベースにカスタムやチューニングの新しいカルチャーが生まれることが期待できるからです。

「86」というクルマを、ユーザーやチューナーの皆さんが育ててくれている

学生カーソムリエ 岩倉さん/同志社大学(以下、岩倉): 一部改良の枠を越えたマイナーチェンジの展望はどのようなイメージなのでしょうか?

多田氏 : 今回のイベントでも、様々なチューニングカーを観ましたが、最近は内容の濃いカスタムやチューニングが増えてきて、86というクルマをお客様やチューナーさんたちが育ててくれていることを実感しました。同時に、我々ワークスとしてはハードルが上がっているともいえ、プレッシャーにもなりますが、メーカーとアフターマーケットではやることを分けるべきだと考えているので、ご期待いただきたいと思っています。

学生カーソムリエ 生形さん/東京大学(以下、生形): お金のない学生がクルマを楽しむ場合、どうしても古くて安いクルマを買うことになります。年式が古くなってくるとパーツの供給に不安が募るのですが、その点に関してはどのようにお考えですか?

多田氏 : すでに30年以上も前に販売したAE86での例もあるように、弊社は膨大なお金と時間をかけて過去のモデルのパーツの供給体制を整えています。この点に関しては他社さんよりも力を入れているとの自負がありますので、ご安心いただきたいと思います。

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