シェルビーアジア コブラAPモデル 試乗レポート/岡本幸一郎(1/3)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:オートックワン編集部
日本のビギナーのためのリプロダクションコブラ
古いクルマのことはよく知らないという人でも、「コブラ」なら知っているのではないだろうか?
ACコブラは、1960年代に生産された英米合作のスポーツカー。ベースとなったのは、英ACカーズという自動車メーカーの、エースという評判の良いスポーツカーで、当時、エンジンを自社で生産していなかったACカーズが、エンジン供給に窮していたところに、1950年代に活躍した米国のレーシングドライバーであるキャロル・シェルビー氏が、フォードのV8エンジンを供給すると話を持ちかけたのがことの始まりだ。
かねてからヨーロッパの素性のよいフレームに高性能なアメリカのV8を搭載すると面白いクルマができるというシェルビー氏の構想が現実となったものである。
かくして、1963年頃から生産され始めたコブラは、ほどなくレースでも大いに活躍した。しかし、ACカーズの業績低迷、燃料価格の上昇、安全基準への適合性などの諸事情により、コブラは生産停止を余儀なくされた。
そんなわけで、オリジナルのコブラというのは、1960年代にごく少量が生産されたにすぎないのだ。ところが、鮮烈なインパクトを残したコブラの人気は高く、それを受けて、やがて多くの「リプロダクション」と呼ばれる再生産車を生産するメーカーが世界中に生まれた。その後も連綿と生産されているものも数多く、現在でも世界で約20社のリプロダクションコブラを手がけるメーカーが存在するという。
今回紹介するアジアパシフィックモデル(以下APモデル)も、その中のひとつで、最多販売台数を誇る、南アフリカのハイテックオートモーティブ社による、「スーパーフォーマンス・マークⅢ」というリプロダクションコブラをベースに、日本のコブラの第一人者である田邊正剛氏が、日本市場向けにアレンジしたものだ。
田邊氏は、1986年よりずっとコブラに携わってきた実績があり、それがキャロル・シェルビー氏に認められ、1997年には極東地域で唯一、「シェルビー」の商標使用権を獲得。以来、シェルビーの正規代理店として、コブラの日本への輸入販売を手がけてきた。
2010年7月には、中国をはじめ極東地域のさらなる販路拡大に向けて、シェルビーアジアを設立。同11月には横浜市瀬谷区にショールームオープン。さらに、2011年6月にはシェルビー製品に関するロイヤリティを統括するシェルビーライセンシング社との正式契約にいたった。
そんな田邊氏が、ビギナーにもコブラを楽しんでもらえるよう、低価格で乗りやすく、メンテナンス性のよいものをとプロデュースしたのがAPモデルだ。コブラというのは、新車は1000万円以上が当たり前で、中古車も500万円以上がザラ。しかも中古車はコンディションに不安があるものが多い。それに対し、680万円(エアコンレスは650万円)という価格で新車が手に入り、さらにAPモデルには新車保証まで付いているというのだから、画期的な話である。
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