マツダ 新型プレマシー 試乗レポート/藤島知子(1/3)
- 筆者: 藤島 知子
- カメラマン:島村英二
唯一ともいえる国産ミニバンの世界戦略車「プレマシー」
ミニバン=箱型、生活感――だけじゃない。
そう感じさせてくれたのが、新型プレマシーのパッと目を惹くデザインだ。
広々とした居住性や積載性を備えたミニバンは、ボディの面積が広く、スライドドアの機能性を追求すると平坦なデザインになってしまって、野暮ったさを感じさせるモデルが多い。
しかし、プレマシーのボディサイドには、自然界の砂漠の砂や水の波紋、風の流れがモチーフとなっており、繊細な造形で描かれている。とくに、光の当たり加減で表情を変えるあたりは、量産車でありながら、ウットリするほどの出来映えだ。
この「NAGARE(ながれ)」と呼ばれるモチーフは、すでにあちこちのモーターショーでお見かけしていたが、量産車としては今回が初めての採用となる。プレマシーが発するスタイリッシュな雰囲気は、家族ユースはもちろん、ワゴン感覚で大人が乗っても似合いそうだ。
ちなみに、先代プレマシーは世界100ヶ国以上で販売されていた実績をもつ、国産ミニバンとしては珍しいモデル。
とくにディテールや走行性能に目が肥えた欧州市場で人気を得ていただけに、個性的なデザイン、走りの質にコダワリをもつアクセラやアテンザ同様に期待が持てそうだ。ともあれ、この手のクルマは実用性が気になるもの。
ここでは敢えて、新型プレマシーにおける「ミニバンとしてのキャラクター」に迫ってみたいと思う。
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