マツダ CX-5の新型と旧型を比較してみた(1/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
マツダの世界戦略モデル、CX-5を新旧徹底比較!
今日のマツダ車は、エンジン、プラットフォーム、サスペンションなどを「スカイアクティブ」と呼ばれる技術シリーズで統一させ、外観も「魂動デザイン」という共通のコンセプトで仕上げている。
この2つを併せ持つマツダの新世代商品群第一弾が2012年2月に発売された初代(先代)CX-5であった。その後、同様のコンセプトでアテンザやアクセラのフルモデルチェンジ、CX-3の新規投入などを行い、2016年12月に新型CX-5が発表された(発売は2017年2月予定)。つまりスカイアクティブと魂動デザインが一巡したことになる。
そこでCX-5の新旧比較を行いたい。先代CX-5以降に発売されたマツダ車は、前述のようにクルマ造りが統一されているから、CX-5の新旧比較は次期型のアテンザやアクセラにも当てはまる。マツダ車の方向性が見えるだろう。
ボディスタイル/サイズ/視界/取りまわし性比較
外観のデザインは先代型を踏襲した。新型ではヘッドランプが薄型化されてフロントグリルの存在感が強まり、シグネチャーウイングと呼ばれるグリルを縁取るメッキパーツはランプの下側まで回り込む。新型では立体感が増して新旧の識別も可能だが、後ろ姿を含めて先代型に好感を持つ読者諸兄もおられるだろう。
またフロントピラー(柱)を35mm後退させて後輪駆動車のようにボンネットを長く見せるが、この造形はコンパクトなCX-3に似ている。
サイドウインドウの下端は先代型と同じく高めで後ろに向けて持ち上がり、ボディ後端のピラーは太い。斜め後方と真後ろの視界は相変わらず悪い。
ボディサイズは新型の全長が4545mmで、全幅は1840mm。このサイズはほぼ同じで、ホイールベース(前輪と後輪の間隔)も2700mmだから等しい。全高は新型が1690mmで15mm下がったが大差はない。最小回転半径も5.5mで変わらない。プラットフォームを含めて、先代型を踏襲して開発されている。
進化度数:1点/10点(もう少し頑張りましょう)
内装のデザイン/質感/操作性/視認性比較
内装は外観よりも進化の度合いが大きい。
先代型のインパネは空調吹き出し口よりも上側は水平基調、カーナビの画面やエアコンスイッチが収まる中央部分は縦基調で、2つの流れが交差するデザインだった。
それがマイナーチェンジで水平基調を強め、新型ではその度合いがさらに強い。一直線に並ぶ空調の吹き出し口が特徴だ。
またATレバーが収まるセンターコンソールが持ち上がり、外観と同じく後輪駆動に似た雰囲気がある。ATレバーの位置は先代型よりも60mm高まった。囲まれ感があり車両との一体感が強い。質感はメッキパーツの使い方などを含めて先代型を明らかに上まわる。
その代わりエアコンスイッチの下側に配置された大きな収納スペースは失われた。特に先代の前期型は容量が大きく、開発者は「何でも手軽に放り込める」と利便性を強調したが、マイナーチェンジで小さくなり、新型ではほとんどモノが収まらない。
視認性と操作性は同程度だが、エアコンのスイッチは少し見にくい。新しい装備として、フロントウインドウに投影するアクティブドライビングディスプレイが用意されている。
進化度数:3点/10点(比べてようやく気付くレベル)
前後席の居住性比較
前席はシートに内蔵されるサスペンション機能などを改良した。
背もたれが背骨にフィットする感覚で、座面の柔軟性も適度だ。先代型より少し快適になった。
後席の座り心地は先代型とかなり違う。先代型の前期型は開発者が「後席は割り切った」と言うほどで、頭上と足元は広いが座面が平板だった。そこをマイナーチェンジで改善して、新型はさらに良くなった。少し硬めながらボリューム感が伴い、腰の支え方もちょうど良い。ドイツ車に多いタイプだ。
全高と室内高が先代型に比べて15mm減り、後席も着座位置を10mm下げたが、座面の前方を少し大きめに持ち上げたから大腿部のサポート性は低下していない。
後席の広さは先代型と同等だ。身長170cmの大人4名が乗車して、後席に座る同乗者の膝先空間は握りコブシ2つ分。前席の下に足が収まりやすく、SUVの中でも4名乗車時の快適性が優れた部類に入る。
進化度数:5点/10点(順当に進化した)
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