爆進中のトヨタ追撃へ!大改革へ動き出したホンダの組織変更の狙いとは?

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今回の組織変更はこの15年で一番明るいニュース!

どの自動車メーカーでも個々の社員の能力に大きな差は無い。なぜ伸びるか伸びないかの違いが出るのか? 古今東西言われてきた通り「適材適所を実行出来ているかどうか」だろう。同じ陸上競技ながら、100mを得意とする選手とマラソンを得意とする選手は体型から精神構造に至るまで違う。

自動車メーカーも同じ。トヨタを見ていて一番素晴らしいのは技術力でなく人事である。さらに踏み込めば、人を育てる社風と言っても良い。あまり印象良くなかった人が、ポジションアップと共に全く変わっていく姿を20年くらい見てきました。翻って直近のホンダは人事に課題を抱えていたように思う。

という観点から今回ホンダの人事異動と組織変更を見たら「この15年で一番明るいニュースですね」。

新しい人事&体制で最も大きな違いは?

ホンダ ジェイド

今まで課題だった点の多くが変わる可能性出てきた。例えば国内販売である。リーマンショックや景気の低迷で日本市場は規模も小さくなり、ホンダに限らず全てのメーカーが、縮小均衡を行った。

ホンダも例外でなく、利益確保のため日本専用車を減らし、少ない販売台数でも利益が出る構造にしたのである。ここで問題となるのは「どんなクルマを日本で販売するか」だと思う。ホンダが選んだのは、中国用のジェイドやアジアのグレイスをベースに低投資で日本仕様にするというもの。

ここで目利きがいれば「そんなクルマを日本で売っても失敗する」と判断することだろう。けれど残念ながら100m競技とマラソンの違いが理解出来なかった。さらに悪いことに企画された車種を開発する研究所は、売れないと解っていてもオーダーを受ければ断れない仕組みだった。

結果、国内販売担当が私のような自動車評論家ですら容易に「売れないだろう」と解るクルマを企画し、それを研究所は「売れないだろう」と思いながら開発するという最悪の流れに。F1も同じ。去って行く人達の悪口は書かないけれど、トヨタと対照的にポジションアップで人柄が悪くなっていく。

さて。新しい人事&体制で最も大きな違いは、現在弱点となっている3つを早急に改善しようという狙いである。

2年後には今とは違うホンダになっている!?

2016年 ホンダ八郷社長 会見

まず開発。これまで研究所は「焼き魚にソースを掛けてね」というマニアックなオーダーでも、受けるシステム。これを大きく変え、研究所が責任を持って味まで担当することになった。

二つ目は国内販売担当をアジアや中国など海外に強い人でなく、日本市場に詳しい人に変えたこと。これでムダな弾を撃たなくなるだろう。

三つ目が巨額の予算を使ってホンダの技術イメージを徹底的に破壊したF1のテコ入れである。いずれも新担当者のバックボーンを見ると適材適所だと感じた。

1年もすればハッキリ違いが分かり始め、2年後には違うホンダになっていると期待している。ホンダに限らず大改革をしない限り、真っ直ぐな道をアクセル全開で走り始めた章男社長率いるトヨタに追いつけなくなるだろう。

[Text:国沢光宏]

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国沢 光宏
筆者国沢 光宏

1958年生まれ。ベストカーガイド編集部員を経て自動車評論家に。空気を全く読まず言いたいことを言い、書きたいことを書くので自動車メーカーから嫌われている。現在所有しているクルマは日産 リーフやトヨタ MIRAIなど多数。趣味はラリーに出場すること。人気のない(本人談)Webサイトを運営中。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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