キャスト/ハスラー/N-ONEを徹底比較 ~お出かけが楽しくなる!ユニークな軽自動車~(1/4)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:茂呂幸正・和田清志
新しい需要を開拓できる付加価値を備えた注目の軽自動車
現在、日本の自動車メーカーのほとんどは、生産されたクルマの80%以上を海外で販売している。となればクルマ造りも海外向けになる。
海外向けの日本車には、走行安定性や安全装備を欧州などの水準に合わせられるメリットもあるが、日本のユーザーはズレを感じることが多い。ボディは大きくなり、視界は悪化して、内外装のデザインもメリハリが利きすぎたりするからだ。
また機能を超えた心情的なすれ違いもある。海外志向で造られたクルマでは、日本人の心に響かないのは当然だろう。
その点「軽自動車」は基本的に海外では販売されず、日本のユーザーの生活を見据えて開発されている。
この10年ほどの間に軽自動車の商品力は大きく高まり、なおかつ開発者による日本のユーザーに対する心意気、思いやりも心を打つ。機能と情緒が相まって、新車として売られるクルマの35~40%が軽自動車になった。
最近では全高を1,600mm以上に設定した個性派な軽自動車も注目されている。背が高いため居住性や積載性に優れており、新鮮なデザインや新機能を加えることで、軽自動車の売れ行きをさらに伸ばすのがメーカー側の狙いだ。
「ダイハツ キャストアクティバ」「スズキ ハスラー」「ホンダ N-ONE」は、いずれも背の高い“個性派”モデル。
ファミリーカーとして使える居住性を備えた上で、実用重視の車種とは異なる付加価値も備えている。ちなみに、ヘッドランプは3台いずれも流行の切れ長ではなく丸型にデザインされている。
「軽自動車は実用的すぎる」と考えているクルマ好きの読者諸兄も、この3台には好感を持つのではなかろうか。
そこで、この3台を徹底的に比べてみたい。
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