日本にジャストサイズなクロスオ―バーSUV、アウディ 新型Q2に試乗

日本にジャストサイズなクロスオ―バーSUV、アウディ 新型Q2に試乗
Audi Q2 1.4 TFSI cylinder on demand sport Audi Q2 1.0 TFSI sport Audi Q2 1.4 TFSI cylinder on demand sport Audi Q2 1.0 TFSI sport Audi Q2 1.4 TFSI cylinder on demand sport Audi Q2 1.4 TFSI cylinder on demand sport Audi Q2 1.4 TFSI cylinder on demand sport Audi Q2 1.4 TFSI cylinder on demand sport Audi Q2 1.4 TFSI cylinder on demand sport Audi Q2 1.4 TFSI cylinder on demand sport Audi Q2 1.4 TFSI cylinder on demand sport 画像ギャラリーはこちら

日本の道にピッタリのSUVは意外と少ない

日本でも乗用車派生のクロスオーバーSUVが人気だ。

その人気の秘訣は「デザイン」と「走り」だろう。デザインは普通のハッチバック/セダンよりもダイナミックでアクティブな“華”があるし、何しろ“守られている感”が強い。ヒップポイントが高いので視認性もよく運転もしやすい。かつてはフラフラと不安を感じさせた走りも、技術の進化によって重心の高さを感じさせないハンドリングを実現している。

そう、今やクロスオーバーSUVを選ばない理由はない。しかし、その多くは世界戦略車として開発されているケースが多く、ボディサイズは比較的大きいモデルばかり。実は日本の道路環境や駐車環境に合ったジャストサイズとなると、意外と数が少ないのも事実だ。

新型Q2は、C-HRよりもコンパクト!

Audi Q2 1.0 TFSI sport

そんな中、アウディから小型クロスオーバーSUV「Q2」が登場。

元々、アウディはまるで日本市場を見据えているかのようなコンパクトモデルのラインナップが充実し、すでに発売されているA1やA3セダンなどは高い人気を誇っている。

ちなみにアウディ 新型Q2のボディサイズは全長4200×全幅1795×全高1520mm、ホイールベース2595mmと、日本自動車販売協会連合会が発表する2017年4月の乗用車車名別販売台数トップのトヨタ C-HR(全長4360×全幅1795×全高1550mm、ホイールベース2640mm)よりもコンパクトなのだ。

“型破る”にふさわしいスタイルのエクステリア

Audi Q2 1.4 TFSI cylinder on demand sport

エクステリアは他のモデルとはちょっと異なる“ポリゴン”を用いたデザインを採用。

八角形のフロントグリルにメリハリあるボンネット、他のアウディのように直線基調ではなく直線と曲線を融合させたフォルム、スーパースポーツのR8に次ぐ採用のCピラーに装着されたブレードなど、まさにキャッチコピーの“型破る”にふさわしいスタイルに仕上がっており、アウディらしさを継承しながらも決して小さなQ3にはなっていない。

質感/精度共にクラスレスな印象のインテリア

Audi Q2 1.4 TFSI cylinder on demand sport

一方、インテリアは最新のアウディの例に習って水平基調のインパネを採用されており、質感/精度共にクラスレスな印象だ。ボディサイズがコンパクトなので後席/ラゲッジは広々ではないが必要十分なスペースは確保されている。ちなみに全高は低いがQ3と同じヘッドクリアランスだ。

プラットフォームはA3と同じ「MQB」を採用

Audi Q2 1.4 TFSI cylinder on demand sport

パワートレインは全てガソリンターボ「TFSI」で、A1より21ps/200Nm出力アップされた直列3気筒1.0Lターボ(116ps/200Nm)と気筒休止システム付きの直列4気筒1.4リッターターボ(150ps/250Nmの)の2タイプを設定。トランスミッションはどちらも7速Sトロニックの組み合わせ。

プラットフォームは兄貴分のクロスオーバーSUVであるQ3はA3がベースであることから、Q2はA1ベースだと思っている人が多いが、それは間違い。プラットフォームはA3と同じ「MQB」が採用されている。

サスペンションはフロント・ストラット/リア・トレーリングアーム式となっている。駆動方式はFFだが、SUVと言うこともあり、今後AWDのクワトロの設定を期待したところだが、現時点では「AWDが欲しければQ3を…」と言う事になる。

ちなみに今回試乗したのは、限定280台の特別仕様車である「1st edition」。

1.4リッターターボ搭載の標準仕様に対し、内外装はスポーティなSラインパッケージ仕様でフットワークはスポーツサスペンション+215/50R18タイヤ&ホイール(標準仕様は215/55R17)を装着。

更にナビゲーションパッケージや先進装備満載のセーフティパッケージ、バーチャルコクピットやオートマチックテールゲートと言った人気のオプションが標準装備となっているモデルだ。

ちなみに、Sラインパッケージやスポーツサスペンション+215/50R18タイヤ&ホイールは1st editionのみのアイテムで標準車にはOP設定がないので、購入を検討する人は注意が必要である。

他のアウディシリーズよりも“ワクワク”するようなプラスα

Audi Q2 1.4 TFSI cylinder on demand sport

乗って見ると、基本は「精緻で滑らか」と言ったアウディらしい乗り味を持ちながらも、見た目と同じように“型破る”でややヤンチャなイメージを受けた。

ステアリングはスポーツカーほどではないものの、割とキビキビしたレスポンス重視の味付けになっているし、スポーツサスペンション装着のせいもあるが、足回りはロールを抑えたスポーティな味付けに仕上がっており、乗り心地もアウディドライブセレクトを「コンフォート」に入れても割と硬めのセットアップである。

ただ、サスペンションがよく動いている感じとストローク感の高さも相まって、決して不快ではないのが嬉しいポイントだ。そういう意味では、他のアウディシリーズよりも“ワクワク”するようなプラスαがあると感じた。

実はアウディの「2」を冠するモデルは“型破る”と言うテーマで繋がっている!?

Audi Q2 1.4 TFSI cylinder on demand sport

パワートレインはダウンサイジングターボにありがちな、いかにもターボでドーピングと言うフィーリングではなく、ターボらしからぬ自然なフィーリングが嬉しい。

車両重量は1340kgと、このクラスでは軽量設計のボディも相まって余裕の走り。7速Sトロニックもかつてのツインクラッチの弱点であった発進時や低速時のギクシャク感もほとんど顔を見せず、多段ATのような滑らかさも備えている。

今回はベーシックな1.0Lターボに乗ることはできなかったが、1.4リッターの+400ccの余裕を考えると、本命がコッチだったりして!?

ちなみに1st editionはほぼフルスペックなので490万円とかなりお高めの。スターティングプライスは「1.0 TFSI」の299万円と戦略的な設定で注目されるが、装備内容やオプション設定の充実などを考えると、364.0万円の「1.0 TFSIスポーツ」からと考えたほうがいいかもしれない。

このようにQ2はアウディラインナップに属していながらも、少し変わった存在のモデルに仕上がっている。かつてアウディにはオールアルミボディの「A2」と言うモデル(日本には未導入)がラインナップされていたが、実はアウディの「2」を冠するモデルは“型破る”と言うテーマで繋がっているのかもしれない。

[レポート:山本シンヤ/Photo:茂呂幸正]

Audi Q2 1.4 TFSI cylinder on demand sport 主要諸元

Audi Q2 1.4 TFSI cylinder on demand sport

全長x全幅x全高:4205x1795x1520mm/ホイールベース:2595mm/乗車定員:5名/車両重量:1340kg/駆動方式:前輪駆動(FF)/エンジン種類:直列4気筒DOHCインタークーラー付ターボ 直噴ガソリンエンジン/総排気量:1394cc/最高出力:150ps(110kW)/5000-6000rpm/最大トルク:25.5kg-m(250Nm)/1500-3500rpm/トランスミッション:7速 Sトロニック/燃料消費率:17.9km/L[JC08モード燃費]/タイヤサイズ:215/50R18/メーカー希望小売価格:4,050,000円(消費税込)

※試乗・撮影車は特別装備を備えた限定モデル『1st edition』

<オプション>

オプションカラー(デイトナグレーPE) 60,000円

オートマチックテールゲート 70,000円

バーチャルコックピット 50,000円

セーフティーパッケージ(サイドアシスト/アクティブレーンアシスト/トラフィックジャムアシスト/リアクロストラフィックアシスト/プレセンスベーシック/ハイビームアシスト) 130,000円

ナビゲーションパッケージ(MMIナビゲーションシステム/8スピーカー/スマートフォンインターフェイス) 350,000円

<1st edition特別装備>(190,000円)

デコラティブパネルフォーマット

アンビエントライティング

3スポークレザーマルチファンクションステアリングホイールフラットボトム&シフトパドル付き

S lineパッケージ(S lineステアリングホイールエンブレム/S lineドアシルトリム/ステンレススチールフットペダル/S lineロゴ付きクロス/レザーシート/S lineエクステリアロゴ/S lineバンパー/スポーツサスペンション/7J×18インチ5スポークYデザインアルミホイール/215/50R18タイヤ)

Audi Q2 1.0 TFSI sport 主要諸元

Audi Q2 1.0 TFSI sport

全長x全幅x全高:4200x1795x1530mm/ホイールベース:2595mm/乗車定員:5名/車両重量:1310kg/駆動方式:前輪駆動(FF)/エンジン種類:直列3気筒DOHCインタークーラー付ターボ 直噴ガソリンエンジン/総排気量:999cc/最高出力:116ps(85kW)/5000-5500rpm/最大トルク:20.4kg-m(200Nm)/2000-3500rpm/トランスミッション:7速 Sトロニック/タイヤサイズ:215/55R17/メーカー希望小売価格:3,640,000円(消費税込)

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山本 シンヤ
筆者山本 シンヤ

自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車雑誌の世界に転職。2013年に独立し。「造り手」と「使い手」の両方の気持ちを“解りやすく上手”に伝えることをモットーに「自動車研究家」を名乗って活動をしている。西部警察は子供時代にリアルでTV放送を見て以来大ファンに。現在も暇があれば再放送を入念にチェックしており、当時の番組事情の分析も行なう。プラモデルやミニカー、資料の収集はもちろん、すでにコンプリートBOXも入手済み。現在は木暮課長が着るような派手な裏地のスーツとベストの購入を検討中。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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