アウディ A4アバント 2.0 TFSI 試乗レポート(1/4)
- 筆者: 森口 将之
- カメラマン:村西一海
ついにA4最大のネックを払拭する2.0L導入
昨年3月に日本上陸を果たした8代目アウディA4の最大のネックが、車種構成にあったことは明らかだ。1.8L 4気筒ターボ前輪駆動の1.8TFSIと3.2LV6・4WDの3.2FSIクワトロの2タイプしかなく、価格はセダンで422/645万円と200万円以上の開きがあった。
アウディといえばクワトロと連想する人は多いと思うが、A4でそれを選ぶには高価なV6しかなかったのだ。しかも現行A4はフロントアクスルをエンジンに対して約150mm前に出し、前後の重量配分をイーブンに近づけたために、FFではトラクション能力がイマイチでもあった。
価格から性能まですべてを含めて考えれば、A4のベストは4気筒+クワトロだと思っている。だからこそ、ここで紹介する2.0TFSIクワトロの追加を歓迎したい。しかも車名でわかるようにエンジンは排気量を2Lに拡大し、トランスミッションは縦置き用に新開発された7速デュアルクラッチのSトロニックというオマケつきである。
新エンジンは、1.8Lターボと3.2LV6の間を埋める存在になっている。排気量が200ccしか違わないのにどうして?と思うかもしれない。しかし211psの最高出力はたしかに両者(160/268ps)の中間だ。最大トルクに至っては35.7kgmもあり、V6の33.7kgmさえ上回っている。
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