アルファロメオ ミトTCT 試乗レポート(1/3)
- 筆者: 森口 将之
- カメラマン:オートックワン編集部
ミトの2ペダルモデルを試乗!
アルファ・ロメオのコンパクトカーである「ミト」にアルファTCT(ツイン・クラッチ・テクノロジー)と呼ばれる待望の2ペダルドライブが加わった。
しかも、発売直後に10~13万円の値下げというおまけつきだ。
その価格はベーシックな「スプリント」が278万円、17インチアロイホイールやキセノンヘッドランプがついた、今回の試乗車である「コンペティツィオーネ」が292万円。このクラスの輸入スポーツハッチは300万円弱が相場だから、プライスダウンによってお買い得感がアップしたことになる。
それだけではない。
6速MTで328万円の「クアドリフォリオ・ヴェルデ」を含めて、エンジンが変わった。
1.4リッター直列4気筒ターボであることは従来どおりだが「マルチエア」と呼ばれる新型にスイッチしたのだ。マルチエアは革命的なエンジンだ。吸気バルブの駆動にカムシャフトを使わず、油圧を用いているのだから。
油圧ポンプの駆動に排気バルブ用と共通のカムシャフトを利用しているので、従来の呼び方に倣えばSOHCになるが、正確にはDOHCやSOHCとは異なる新しい名称を与えたほうがふさわしい構造なのである。
ここまで凝った構造を採用した理由は、バルブの開閉タイミングやリフト量を自由に変えることで理想の吸気を行い、スロットルバルブをなくして抵抗を減らし、燃焼効率を高めるためだ。
BMWなども似たような制御を使うが、マルチエアでは1回の吸気でバルブを2度開閉するという離れ業までやってのける。
チューニングはギアボックスによって異なり、MTのクアドリフォリオ・ヴェルデは170ps/25.5kgm、TCTを組み合わせるスプリントとコンペティツィオーネでは135ps/23.5kgmになる。
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