アルファロメオ ミトTCT 試乗レポート(3/3)
- 筆者： 森口 将之
- カメラマン：オートックワン編集部
誰もが選びたくなるクルマへと変貌した
パワートレイン以外は従来と同じと思っていたら、そうではなかった。足回りも洗練されている。
荒れた路面でも跳ねず、しっとりショックを吸収してくれる。コーナーでは自然なロールとともに、高次元のロードホールディング性能を発揮してくれる。アルファらしい粘り腰が戻ってきたような感じだ。
そしてD.N.A.をNからDに切り替えれば、ステアリングは重さを増し、VDC（車両姿勢制御システム）は多少の挙動変化を許す設定に変わる。つまりドライバーをその気にさせる性格に変貌してくれる。
2ペダルになっても、ミトのスポーツマインドはなにひとつ失われていなかった。
それどころか、マルチエアとTCTいう新兵器を獲得し、シャシーを熟成させたことで、上質感や環境性能まで手に入れることに成功していた。プレミアムコンパクトに求められる諸条件をハイレベルで両立したクルマだった。
ミトはたった1年半で、乗り手を選ぶクルマから、誰もが選びたくなるクルマへと成長したのである。
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1962年東京都生まれ。モータージャーナリスト＆モビリティジャーナリスト。自動車専門誌の編集部を経て1993年フリーに。各種雑誌、インターネット、ラジオなどのメディアで活動。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。グッドデザイン賞審査委員。記事一覧を見る
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