【ターボ】ターボとスーパーチャージャーってなにが違うの?
- 筆者: 清水 草一
- カメラマン:オートックワン編集部/フォルクスワーゲン グループ ジャパン
【ターボ】ターボとスーパーチャージャーってなにが違うの?
スポーツカーで「ターボ」とか「スーパーチャージャー」がついているクルマがあると思います。
どちらもエンジンに沢山空気を送ってクルマを加速させるというイメージがあるのですが、ターボとスーパーチャージャーって何が異なるのでしょうか?両方ともついているクルマもあるみたいですが。
その疑問、私「MJブロンディ」がお答えいたします!
ターボ、スーパーチャージャー、ツインチャージャーは、すべて「過給器」の一種で、エンジンの燃焼室内に圧縮した空気を送り込み、実際の排気量以上のパワーを出す装置です。
ターボは、排気ガスの流れを利用してタービンを回し、エンジンが取り込む空気を圧縮します。本来捨ててしまう排気ガスのパワーを利用するので、エネルギー効率は高いのですが、排気ガスが勢いよく流れ出さないとタービンが回らないため、アクセルを踏み込んでからパワーが出るまでに、時間差が生まれます。
これは「ターボラグ」と呼ばれ、これが少なければ少ないほど、エンジンは扱いやすくなります。最新のターボは、ほとんどこのターボラグを感じさせないものに進化しています。
スーパーチャージャーは、エンジンの回転によってコンプレッサーを回して空気を圧縮します。
アクセルを踏み込んだ瞬間からパワーを発揮できますが、反面、エンジンの回転を利用するために動力ロスがあり、またエンジンが高回転になると、スーパーチャージャーのメカそのものが大きな抵抗となってしまい、エネルギー効率が落ちるという難点があります。
ターボは高回転向き、スーパーチャージャーは低回転向き。両方のいいとこどりをするため、ターボとスーパーチャージャーを組み合わせたのがツインチャージャーです。
低回転域ではスーパーチャージャーが機能し、高回転になるとターボにバトンタッチすることで、全域にわたって効率よくパワフルにすることができます。
2つのメカを搭載するため、重くなったり複雑化する点が難点で、長らく実用化されていませんでしたが、VWの技術革新によって、現在ではゴルフやシロッコに主力ユニットとして搭載されています。
VWは、1.4リッターという小さなエンジンにツインチャージャーを装着することで、燃費とパワーを両立させることに成功したわけですね。
MJブロンディの「ひとりごと」
実は20年ほど前まで、ターボは「バカ」、スーパーチャージャーは「大食らい」と呼ばれていました。
ターボは、低い回転だとフヌケで、高い回転ならパワフルだけど燃費は極悪。スーパーチャージャーは全域で燃費が極悪だったのです。現在は、技術革新+精密なコンピューター制御によって、その欠点が克服されたわけなんです。
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