フォルクスワーゲン ゴルフトゥーラン 試乗レポート
- 筆者: 石川 真禧照
- カメラマン:原田淳
エンジンを一新。2バージョンのTSIエンジンを搭載。
ゴルフトゥーランは、ゴルフのシャーシコンポーネントを利用して作られたミニバンだ。室内は3列シート、7人乗りになる。このクラスのミニバンは、輸入車のなかでも少数派になる。現行モデルでは、トゥーランのほかにプジョー 307SWとルノー グランセニックがあるだけだ。
ゴルフトゥーランは04年2月に日本市場に導入されたが、このときは1.6Lと2Lエンジンだった。人気も高く、月販300~402台でコンスタントに売れていた。
そのゴルフトゥーランがエンジンを一新した。新しいエンジンはTSI。スーパーチャージャーとターボを組み合わせた新しいエンジンを投入したのだ。このTSIはすでにゴルフに搭載されているが、今回は170馬力版に加えて140馬力版の経済性重視エンジンも用意された。ミッションは6速マニュアルシフトモード付のDSG。トレンドライン(140馬力)とハイライン(170馬力)の2グレードがある。
ワッペングリルを採用し高級感を増した
ボディサイズは全長4420mm、全幅1795mm、全高1660mm(ルーフレール付)。全長は旧トゥーランよりも30mm長くなったがこれはバンパーなどの形状変更によるもの。全幅、全高は変わっていない。
装備はとても充実している。安全装備としてはABSやESPのほかにブレーキアシスト、オートハザードランプが全グレードに標準装備される。さらに6エアバッグや7名分の3点式シートベルト、フォースリミッター付シートベルトテンショナー(運転席/助手席)を備えている。
上級グレードのハイラインにはエクステリアにクロームを多用したデザインを採用している。さらにこれまでパサートクラスにのみ採用していたハンドルの動きに合わせて最大15度の角度で左右に光軸を移動するコーナリングライト機能と、ハンドルを回したときやウィンカーを作動させたときに約35度の角度を照射するライト機能も装備されている。
国産ミニバンとは違う安定感
フロントグリルにクロームメッキを用いたニュートゥーランのハイパワー版「ハイライン」から試乗した。
ミッションは6速マニュアルシフトモード付のDSG。マニュアルシフトはフロアのシフトレバーとハンドルに付いたシフトスイッチで行なうことができる。
1.4L、170馬力のTSIエンジンはスタートからトルクが太く、軽快に走る。さらに2500回転を超えるとトルクはさらに盛り上がり、車速は一気に上昇する。0→100km/h加速は8秒台。これは2Lスポーツセダンレベルの数値。ミニバンとしては十分に速い。乗り心地はどっしり感があり、コーナーでのロールもしなやか。このあたりの動きは、国産ミニバンとは違う安定感だ。
次に140馬力版だ。こちらもスタートから軽快で、2500回転からトルクが盛り上がる。0→100km/h加速は9秒台。マニュアルシフトモードのハンドルスイッチはない。乗り心地はかたさもなく、安定感があった。
大人6名乗車でも問題なし
170馬力のハイラインは325万円、140馬力のトレンドラインは275万円なのでその差は50万円だ。
ちょっと心配なのは140馬力のトレンドラインで、大人6名乗ったらどうなのか、ということ。そこで、試乗会のときに、実際に大人6名乗車で、箱根の峠道を走ってみた。
その結果、まったく問題なし。というか、140馬力でもかなり速いペースで峠道を走ることができたのだ。もちろん室内も大人6名が座っても狭苦しいことはなかった。3列目にも大人2名(身長175cmと165cmの男性)が座ることができた。
ただし、このときに判明したのは3列目シートの周辺に体を支えるアシストグリップが一切ないこと。コーナーなどで体大きく動いてしまうのだ。これは要改良部分だ。
ということで、ニュートゥーランでのおすすめモデルは140馬力のトレンドラインだった。
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