日本にない日本車/トヨタ ヴェンザ(1/3)
- 筆者: 桃田 健史
- カメラマン:桃田健史
「ヴェンザ」が誕生した理由とは?
「ステーションワゴンを復活させたいのです」(トヨタの米国人デザイナー)
筆者は2006年の夏、ロサンゼルス郊外にあるCALTY(発音はキャルティ)を取材した。
そこは、カリフォルニアにあるトヨタのデザインスタジオだ。その建物内部の、定板(じょうばん/水平に置かれた金属製の板)の上には、2005年のデトロイトショーで公開されたコンセプトモデル「FT-SX」が鎮座していた。米国人デザイナーは「FT-SX」を前に、前述のように語った。
さらに続けて彼は、こう言った。
「結果的に、SUVとのクロスオーバーを狙いました。車格としては、カムリとアバロンの中間ですね」
先日、日本国内でもハイブリッドモデルが発表されたばかりだが、それまで日本ではすっかり忘れられた存在となってしまっていた「カムリ」。だが、同車は北米市場で年間40万台強を売り上げるトヨタの最重要車だ。
そして「アバロン」は、日本で考えるなら「クラウン」をFFにした、と思えば良い。
それら2車の中間に「ヴェンザ」がいるのだ。
「FT-SX」が世に出た2005年は、アメリカでは90年代後半からのSUVブームがひと息ついた頃だ。
そうしたなか、日米欧メーカーは競ってクロスオーバーを開発していた。クロスオーバーとは、セダン、クーペ、SUV、ピックアップトラックなど既存のカテゴリーのなかのふたつを掛け合わせたクルマのことだ。
トヨタとしては、70~80年代にアメリカで流行した、あのステーションワゴンに目をつけ、そこに人気のSUVを掛け合わせた。
そして生まれた「ヴェンザ」は、子育てが終わった50代には「若い頃のクルマへの思い」をアピールし、また20代後半~30代の「既存のSUVでは飽き足らない」人にもアピールした。
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