トヨタ ラッシュ 試乗レポート
- 筆者: 竹岡 圭
- カメラマン:原田淳
珍しい“コンパクトSUV”カテゴリー
「タフ&カジュアル スポーツ・ユーティリティ・ワゴン」をテーマにと言われるとピンとこないかもしれないが、要はいちばんコンパクトなSUVとして誕生したのがラッシュなのだ。RAV4が大きくなってしまったり、ちょっと前まで存在したコンパクトSUV軍が、消滅してしまったり、サイズが大きくなってしまったので、このカテゴリーでは独壇場と言っていい。
本格的クロカン4WDではないものの、ビルトインラダーフレーム式モノコックボディ、メカニカルセンターデフロック付4WD、滑りやすい路面や雪道で威力を発揮するVSCなどの設定で、オフロードでもなかなか高い走破性を披露してくれる。
もちろん街中でも、5ナンバーサイズ枠に収まっているので、CM通りちょっと視点が高いコンパクトカーとして取り回しは良いので、アウトドア好きの日常の足として充分使える懐の広さが特徴だ。
野性的な面と都会的な面を併せ持ったクルマ
背中にタイヤを背負った、いかにもSUVというスタイルで、どんなクルマか語るまでもなく力強さが伝わってくるといった感じだが、ショートオーバーハングのスポーティさが際立つような工夫が施されたデザインなので、都会にもそれなりに似合う。
インテリアも使いやすさ重視のオーソドックスな感じだが、ノブやスイッチやシフトレバーが大きめで、タフな雰囲気が演出されている。インナードアハンドルももう少しガッチリしていれば、よりクロカンぽい雰囲気が増したかもしれない。
装備は予想以上の豪華さで、DAC(坂道をゆっくりと下れるダウンヒル アシストコントロール)や、フロントウィンドウに付いた雪を溶かすスイッチ(ウィンドウシールドディアイサー)、リアフォグランプ、シートヒーターまでパックオプションとして用意されており、かなりハードな場面でも対応してくれる心構えがあるのだ。
運転席は予想通り視界の良い世界
ヒップポイント470mmと、若干よじ登るようなスタイルでの着座はタフさを予感させるが、運転席では予想通り視界の良い世界が広がる。シートリフター&チルトステアリングのおかげで、ポジション的にも問題なく、Aピラーも邪魔にならないのだ。シフトレバーも自然に手が届く位置にあるし、ステアリングの操舵力も適度、短めのフロントアームレストも意外とちょうどいい場所にあるなど、普段サイズでの使いやすさが際立っている。
1.5Lのコンパクトエンジンなので、パワフル!といった感じではないが、ゆったりとパワーが立ち上がるフィーリングは、オフロードでも使いやすいに違いない。ハンドリングもキビキビしすぎず、この手のクルマにしては適切なものだ。ただし、乗り心地の面ではキャビンの揺すられ感が大きく、ひと昔前のクロカン4WDの乗り心地を彷彿させる。日本の道路事情には、2WDに組み込まれているローダウンサスペンションのほうが、マッチングがいいようだ。
荷室はかなり優秀
背面にタイヤを背負ったスタイルは、後方視界が気になるところだが、1番上方に来るところがリアワイパーの付け根の下に来るようレイアウトされているので、まったく邪魔にならないのにはちょっと感動した。
バックドアを開ける際も、ワンアクションで横開きできるので問題ナシ。そのラゲッジスペースはこの手のクルマにしては開口部が低めなので、荷物の乗せ降ろしがラクにできるのもイイ。容量的にもゴルフバック4個またはスーツケース4個を積める広さが確保されていて余裕たっぷりだ。
さらに2列目はダブルフォールディングで畳めるので、より広い空間も確保することが可能。26インチのマウンテバイクもそのまま積めるほどの容量が出現するのだ。またシートは、全席が撥水仕様となっているので、汚れに強いのも嬉しい限りである。
ちなみにラッシュはダイハツ ビーゴのOEM車である。エンブレムやオプション、グレードによる内容や設定などは違うが、ボディカラーや見た目を含め、基本はまったく同じクルマなので、装備の好みに合わせてチョイスするといいだろう。
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