トヨタ”次世代タクシー”導入で、2020年東京の風景が激変する(2/3)

トヨタ”次世代タクシー”導入で、2020年東京の風景が激変する
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大きく見えるが5ナンバー枠に収まるコンパクトなサイズ

ボディサイズは全長が4400mm、全幅は1695mm、全高は1740mmとなる。5ナンバー車の枠内に抑えた。

プラットフォームの基本部分はミニバンのシエンタと共通で、ホイールベース(前輪と後輪の間隔)の数値も2750mmで等しい。

サスペンションはフロント側がストラットの独立式、リア側は車軸式だが、シエンタとは異なり耐久性を高めている。

LPGハイブリッドシステムはクラウンの約2倍も走行可能

エンジンは直列4気筒1.5リッターのハイブリッドで、燃料はタクシー車両で広く使われるLPG[Liquefied Petroleum Gas(液化石油ガス)]を使う。

燃費数値は明らかにされていないが、現在のタクシーキャブ、クラウン コンフォートの約2倍の距離を走ることが出来るという。言い換えれば燃料代は約半額だ。

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駆動用のニッケル水素電池は、シエンタと同じく前席の下側に配置され、LPGのタンクは後席の背もたれの真後ろあたりに収まる。

そのためにシエンタで燃料タンクが配置される後席の下側が空間になり、座面を持ち上げると広いスペースを確保できる。燃料タンクを前席の下に搭載するホンダ フィットのチップアップ機能と同様だ。

車いすのまま乗車することも可能

LPGハイブリッド化のメリットは、車椅子による乗り込みで発揮される。

スライドドアの開口幅は720mm(シエンタは665mm)、開口部の高さは1371mm(同1145mm)、スライドドア部分の床面地上高は320mm(同330mm)とされ、専用のスロープをセットすると、スライドドアからスムーズに乗車できる。

この後、車椅子を左回りに90度回転させてシートベルトを着用すると、安全な移動が行える仕組みだ。アシストグリップもしっかりした造りで安心感が高い。

セダンとは比べ物にならない! 圧倒的な広さを誇る後席空間

肝心の後席は、前述のようにドアの開口部が広く乗降性が良い。

身長170cmのドライバーと客が乗車した状態で、後席に座る客の膝先空間は握りコブシ3つ少々を確保した。前後席に座る乗員同士の間隔は1065mmだから、かなり広い(Lサイズセダンが900〜950mm程度)。これだけの余裕があれば、ドライバーが運転席を無理に前寄りにする必要はないだろう。頭上の空間も握りコブシ3つ以上となる。

シートのサイズは十分にあって座り心地も適度に柔軟だが、座面の前側を比較的大きめに持ち上げている。つまり少しフンゾリ返る姿勢になりやすい。開発者は「リラックス感覚を重視してこの角度に設定した」というが、クラウン コンフォートに比べると床と座面の間隔が離れているから、降車する時に腰を持ち上げるのに若干の体力を要する。アシストグリップが有効に使えるが、座面の角度はもう少し緩やかに抑えても良いと感じた。

荷室はかなり広く、スーツケースなら大型が2つと、小型を2つ積載できる。ゴルフバッグは4個収まる。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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