FJ40系ランクルが2300万円!?アメリカでも人気のトヨタ ランドクルーザー大特集【SEMAショー2017】
- 筆者: 加藤 久美子
SEMAショーで見かけたランドクルーザーはどれもすごかった…!
実用車としての高い品質や圧倒的な耐久性、整備性の良さなどでランドクルーザーを始めとするトヨタ4×4は、アメリカでも根強い支持を得ている。ここでは、SEMAショー2017会場で遭遇したトヨタ ランドクルーザーを一挙紹介!
FJカスタムの中間グレード。それでもお値段15万ドル~(約1800万円)
ランクルFJ40シリーズは1960年から84年まで生産販売され、現在も多数のFJ40 が全世界で活躍している。中には製造から30-40年以上、走行距離が50万キロ以上になっても過酷な環境で現役バリバリで働いている40シリーズも少なくない。アメリカにおいては、このクラシックなスタイルのランドクルーザーをカスタムする文化が人気でFJ専門のビルダーも存在する。「FJカンパニー」はSEMAショーにも毎年、FJシリーズのカスタマイズモデル(というより、フルレストア)を出展している大手ビルダーで、今年は超豪華仕様の「FJ シグネチャー」を初披露した。
お値段20万ドル~(2300万円~!)クラシックとモダンが勇往したV6 4リッター搭載のレストア版FJ40ランクル
こちらが、最高級仕様のシグネチャー。細部にわたって完璧なまでにレストアされ、新車同様、いやそれ以上のクオリティに。
FJカンパニーが手掛けるFJシリーズのカスタマイズは、単にパーツを少し変えたりエンジンを載せ換えたりの域ではなく、車両を分解し、ほぼ新車の状態に戻すようなフルレストアのスタイルが通常だ。その中でも史上最高級と言えるのが今年のSEMAショーに出展された「シグネチャー」である。ベースは1981年式のFJ43ランドクルーザーで、細部にわたって徹底的にレストアされている。ボディカラーもトヨタ純正色となる「デューン・ベージュ」を採用。
インテリアの仕上がりもすさまじく美しい。各種ペダル類やシフトやウィンドウ周りのレバー類、ドアハンドルに至るまですべて切削アルミ製で作られ、シートはヒーター内蔵の本革レカロ製「スポーツスター CS」を搭載しており、フロントシートと同様の高品質な本革は後部座席のベンチシートやドアパネル、シフトレバー周りなどにも使用されている。そしてなんと!コンソールにはAppleの「iPad mimi」が埋め込まれている。
エンジンも内外装の高品質な仕上がりにふさわしい新品の「1GRE-FE」エンジンが載せられている。こちら、150系ランドクルーザープラドやFJクルーザー、ハイラックスなどにも搭載されているのと同様のV6・4.0Lで最高出力は240馬力を発生。タイヤはBFグッドリッチの M/T(マッドテレーン)またはA/T(オールテレーン)でサイズは285/70/17。
ビルシュタインブースに登場したど迫力のランドクルーザーFJ
FJをベースとしたFJカンパニー以外からも多数出展されているが、ビルシュタインブースに出展されていたFJも要注目の1台。ビルシュタインは今年のSEMAショー会場でニューモデルとなるサスペンションを発表。新製品を装着したメイン展示車として1972年式トヨタ FJ-40が選ばれた。このFJ40は米国コロラド州に本社を持つProffitt’s Resurrectionがレストアしたもので、トヨタ純正色となるミントグリーンのボディカラーをはじめ、ボディ部分は100%トヨタ純正のパーツでレストアされているのが特徴。展示車両はより大きなブレーキや40インチのタイヤ、前3リンク&後4リンクのサスペンション(BILSTEIN B8 8125s と M 9100 バンプストップ)を収めるスペースを作るため、ボディを半分にカットし、13インチ(約33センチ)延長されている。
トヨタ4×4専門ビルダーが作る、エクストリーム・ランドクルーザー
こちらもSEMAショーではおなじみのカスタムビルダー「エクストリーム・ランドクルーザー社」が手掛ける、ランクル80ベースの超実用的なランドクルーザー。カスタムというよりも、「水難救助」という目的を達成するための機能を満載したランクル80である。
Custom 79 Series Land Cruiser ランドクルーザー ピックアップがパワフルなカミンズディーゼルを積んだ!
歴代ランドクルーザーのレストア専門店「リサレクション・ランドクルーザー」(前述したミントグリーンのFJと同じ)がビルドした1993年型FZJ80(79シリーズランドクルーザーピップアップ パートタイム4WD)は、カミンズエンジンのブースに出展されていた。換装されたカミンズ製ターボディーゼルエンジン「R2.8」は強力な2.8Lの4気筒エンジンで、アメリカでは小型ピックアップトラックや、SUV、4x4の中古車に使用されている古いガソリンやディーゼルエンジンに代わるよりクリーンで効率的な代替品として人気がある。ローエンドトルク、低燃費、低エンジン動作温度、高圧コモンレール燃料噴射、コンパクトなパッケージングを特徴としており、エンジン単体の価格は9000ドル(約100万円)とのこと。
トランスミッションはH55F型5速MTで電子制御式デフロック付き。ビルシュタイン製ショックアブソーバー、リジッドインダストリー製ライト、ARB製フロントバンパー、ウォーン製ウィンチ、マキシス製オフロードタイヤRAZR MTsなどを装備し、燃料タンクは60ガロン(227L)と大幅にスケールアップしている。
その他、会場で遭遇した超クールなカスタムメイドのトヨタ4×4
・トヨタランドクルーザー60(トーヨータイヤブース)
[レポート:加藤久美子]
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