空力効果を劇的に高めた意外なパーツとは/トヨタ 新型 86(ハチロク)[”Kouki”2016年8月マイナーチェンジ] 試乗レポート(3/5)
- 筆者: 五味 康隆
- カメラマン:茂呂幸正・TOYOTA・オートックワン編集部
トヨタが86でクルマの土台造りを徹底的に注力し続ける理由とは
正直に言うと、我が子が一番可愛いという親心もあるが、自分がいじって乗っていた前期86には自信を持っていた。乗り心地に多少の硬さはあったが、車高を下げたうえに他にも諸々を施した効果で、走行ペースが速いときの足回りの動きはとても良いし、コントロール性を確保したうえで非常に高い路面にへばりつくような旋回力を確保しており大満足していた。
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しかし、メーカーがやる仕事はレベルが違っている。
そもそも86は、チューニングによりオーナーが好みの乗り味を追求したりクルマいじりを楽しめるように、購入後に手を加えられない車両のベース部分を徹底的に作り込み優れた土台を提供することに強いこだわりを持ち開発されている。それは今でも変わっていない。
ニュル参戦のノウハウを投入した限定「86 GRMN」、後期86はその乗り味の質が似ている
ニュルブルクリンク24時間レースを始め、数々のレースに参戦して得たボディの弱い部分や改善点などの蓄積された知見は、確実にKouki86に活かされている。
順を追って言うと、まず最も色濃くそれら知見が反映された車両が、2016年1月に限定販売された「86 GRMN」。
ボディ補強も多数施され、コントロール性も旋回力も乗り心地も全てが別次元で、触れたら648万円の価格にも納得が出来る完成度に仕上がっていた。
実はKouki86は、そのGRMNの乗り味に質がとても似ている。
リア周りの剛性が大きく高められ、旋回時の踏ん張り感が増しているし、踏ん張りが強いからこそ微細なハンドル操作にも的確に反応するようにもなった。当然路面からのグリップ感などの手応えも明確。それだけでなく走行振動も抑えられ、より上質で高級なスポーツモデルになっていたのだ。
それはちょうど、前期86と86 GRMNの中間、正確には86 GRMN寄りの商品性を持っていると踏まえると良いだろう。
ちなみにMTの進化は凄まじい。ATも合わせてアクセル操作に対するレスポンスやエンジンの伸び感、そしてトルク感も増しているが、MTでは加えてファイナルギアが変更され、(実燃費こそ若干ロスをするだろうが)加速が鋭く、排気量が200ccほど増えたような扱い易さと速さを手にしていた。
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