軽自動車SUV比較：ジムニー×パジェロミニ 【比較・総合評価編】(2/3)
- 筆者： 岡本 幸一郎
- カメラマン：島村栄二
違いはクルマの裏側にある
ジムニーはラダーフレームシャシーに前後リーフリジットサスペンションを持つ伝統のタフなつくり。一方のパジェロミニは、フレームをビルトインしたモノコックのシャシーに、フロントはストラット式の独立、リアは5リンクリジットのコイルスプリングサスペンションという、半分乗用車的なつくりとなっている。構成要素を見ると、ジムニーのほうがはるかに本格的なクロスカントリー車といえる。
これこそジムニーの醍醐味であり、両車の乗り味や悪路走破性に直結している部分なのだが、誤解のないようにいうと、これは両車の優劣を表す部分ではなく、あくまでキャラクターの違いと捉えていただけるとありがたい。
おかげでパジェロミニは、乗用車に比べても遜色ない快適性を身につけた。ジムニーよりも1インチ小さいタイヤを履くことによるバネ下の軽さも、乗り心地のことまで計算してのことなのかもしれない。
対するオンロードでのジムニーは、ラダーフレームを持つことや、リジッドサスや大径タイヤによるバネ下の重さと、それを払拭すべく固められた足まわりにより、やや上下振動の多い、跳ね気味の乗り味となっている。不快というほどでもないが、快適な乗り心地という切り口ではパジェロミニよりも劣るのは否めない。
逆にオフロードでは、ジムニーの強さが光る。別の機会にも本格的なクロカン走行を試したことがあるのだが、そのときも走破性の高さには大いに驚かされたものだ。
よく、舗装路での快適性はパジェロミニが上で、悪路走破性はジムニーの勝ちといわれるが、それは両方とも事実である。
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ビデオ「ベストモータリング」の制作、雑誌編集者を経てモータージャーナリストに転身。新車誌、チューニングカー誌や各種専門誌にて原稿執筆の他、映像制作や携帯コンテンツなどのプロデュースまで各方面にて活動中。記事一覧を見る
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