【試乗】スズキ 新型「ラパン」(3代目「アルトラパン」) 試乗レポート/藤島知子(1/3)
- 筆者: 藤島 知子
- カメラマン:阿部昌也
『女性が共感し、真っ先に思い浮かべて貰えるクルマ』を目指して開発
『Lapin(ラパン)』とはフランス語でうさぎを意味する言葉で、アルト ラパンには本来クルマに付いているはずのスズキのエンブレムが存在しない。
代わりに付いているのはウサギのトレードマークと『Lapin』の文字。つまり、ラパンとしての個性が前面に押し出されたクルマなのである。愛らしくもブレないコンセプトで進化し続けてきた理由はターゲットが明確だから。
ラパンのユーザーはなんと9割が20代~30代の女性。一般的な軽自動車の女性の割合が6割程度なのと比べると潔いクルマづくりができる。
今回は製品企画から量産までの工程を女性のグループが表現したいコンセプトと実際の出来映えにズレがないかチェックし、『女性が共感し、真っ先に思い浮かべて貰えるクルマ』を目指して進められたそうだ。
以前はドアパネルに樹脂製で丸いフォトフレームが設置されていたりと、大人が乗るとちょっと気恥ずかしく思う要素があったが、新型は手作り感のあるエクステリアデザインとモダンで明るいインテリアが居心地のよさを与え、完成度の高いものに変化した。
今回のラパンをファッションの話に置き換えるなら、カラーや形はお洒落でも、安っぽさが誤魔化しきれないカバンの金具にあたる部分は手を抜いていない。例えば、しっかり作り込まれたヘッドライトやテールランプ、ボディ下部のフェンダーアーチを縁取るモールはボディカラーに合わせて、わざわざブラウンとネイビーの2色を設定したりと、僅かな違いが印象を左右する箇所はしっかりと作り込み、コーディネートのバランスを重視している。
このあたりはルノーやFIATなどのフレンドリーな欧州コンパクトカーがリーズナブルな価格帯でありながら、卓越したセンスを感じさせることに通じる魅力が備わっている。小手先のギミックに頼らず、ラパンとしてのキャラクターをしっかりと磨き上げてきたことが完成度の高さを伺わせるのだ。
若い女性を振り向かすハズのコンセプトは意外にも大人の男女にも響くのではないだろうか?
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