スバル フォレスターtS試乗レポート/小沢コージ(2/4)
- 筆者: 小沢 コージ
- カメラマン:オートックワン編集部
固めるだけでなく、あえて逃がす!?
ベース車のフォレスターをおさらいすると、基本インプレッサをベースに車高を上げたSUVと考えればいい。
しかし、旧型までは極端にボクシーなエクステリアと、SUVらしくない抑え気味の車高により、独特のスバルらしさ、スポーティさを表現できていたが、現行3代目からマッチョなSUV的デザインと車高を採用したため、以前ほどの味を出せてない。よって今回はそれを取り戻すことが主眼となったよう。
ベース車はマイナーチェンジしたばかりの最もパワフルな「Sエディション」。水平対向2.5DOHC16バルブAVCSターボエンジンは、最高出力263ps、最大トルク35.4kg-mを発揮するモデルだ。5ATと組み合わされ、最大トルクを2800rpmの低回転から発揮するので扱い易い。
そこにtSならではの内外装パーツとチューニングパーツが加えられているのだが、いわゆるエンジン関係はオリジナルの2本出しマフラーぐらい。エンジンは法的にも、排ガス的にも手を付けにくいのもあるが、それより足回りやボディ回りだけで十分味わいを増せるというSTIの自信もあるとみた。
改良箇所は定番の専用スプリング、専用ダンパー、専用ホイールは当然、面白いのがレガシィtS にも使ったSTIオリジナルのフレキシブルタワーバーや、前述のフレキシブルドロースティフナー、フレキシブルサポートなどのボディパーツ。
資料によればざっと8か所、フロントやリアのサスペンション回りを中心に装着されているが、辰己さんによると「本当はもっと沢山付いてるんですよ」とか。目立つサスペンション回りだけでなく、ボディのあちこちに細かく、洋服のパッチワークのように補強パーツが取り付けられているという。
曰く「ボディの大きな動きを決めるのはバネダンパーですが、それでは出来ることが限られてくる。乗り心地に関わる振動や音を抑えるためには、細かくボディの力の伝わり方をコントロールすることが大切で、それが力の流れなんです」とのこと。
うーん、実際どうなんでしょ?
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