エコカーの真相/第十一回 聖地「ニュル」にエコカーは居るのか!?(1/3)

エコカーの真相/第十一回 聖地「ニュル」にエコカーは居るのか!?
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ニュルでは果たして日本のエコカーは走っているのか?

「TMG(トヨタ・モータースポーツ社)が8月30日、独ニュルブルクリンクでレース専用EV(電気自動車)「TMG EV P001」で、EVにおける最高タイム(7分47秒79)を樹立!」

「F1やルマンで実績のある、あのTMGが、ついにEVの世界に本格参入!」

そんなニュースを聞いた6日後の9月5日(日)、実際にニュルに行ってみた。

同日は、午前9時45分から午後7時までニュルのノルドシュライフェ(北フルコース/全長20.8km)は一般走行可能、とニュルのホームページに載っていた。

しかし現地では、午後2時まで団体による貸切状態だった。そのため、自慢のスポーツカーを持ち込んできた多くのドライバーが「速く、走らせろ!」とイライラしながら、開門の時を待っていた。

その間を利用して、集まっている500台ものクルマたちを見学に行った。TMGのEVが登場した今、ニュルでは果たして「エコカー」が増えたのであろうか?

ところが、そんな期待はあっさりスッ飛んでしまった!

まず、日産「リーフ」、三菱「i-MiEV」はいない。これは当然だ。サーキットで全開走行しようものなら、これら2モデルの巡航可能距離は40~50km程度にまで落ちてしまう。つまり、ニュルを2周しか走行できないのだ。

しかも、急速充電器があるわけもなく、売店の電源で充電するわけにもいかない。

ならば、せめてトヨタ「プリウス」はどうだろう?二代目「プリウス」の改造車は? さらには、日本ではエアロパッケージが人気のホンダ「インサイト」やスポーティな「CR-Z」は?

そうした期待もNG。結局、エコカーらしきクルマはゼロだった。

筆者がニュルまで走ってきたクルマは、マツダ「6(日本名:アテンザ)ディーゼル」。クリーンディーゼルの普及などもあり、日本で考える「ディーゼル車」はエコカーなのかもしれない。

ここでスポーツ走行を待っている車両のなかにも、ディーゼル車はいるだろう。

しかし、ディーゼル車の普及率自体が50%以上(一般乗用車)を占める中央ヨーロッパでは、ディーゼル車はエコカーとは認識されていないのだ。

では、ニュルに詰めかけている連中は、一体どんなクルマたちなのか?

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桃田 健史
筆者桃田 健史

日米を拠点に、欧州、BRICs(新興国)、東南アジアなど世界各地で自動車産業を追う「年間飛行距離が最も長い、日本人自動車ジャーナリスト」。自動車雑誌への各種の連載を持つ他、日経Automotive Technologyで電気自動車など次世代車取材、日本テレビで自動車レース中継番組の解説などを務める。近著「エコカー世界大戦争の勝者は誰だ?」(ダイヤモンド社)。1962年東京生まれ。記事一覧を見る

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