エコカーの真相/第四回 軽自動車が消える!?新種エコカー「超小型モビリティ」の真実(2/3)
- 筆者: 桃田 健史
- カメラマン:桃田健史
まずは、「そもそも論」から。そもそも、どうして「超小型モビリティ」が必要なのか? そうした議論がなぜいま、本格化しているのか?
理由は以下のようにいくつかある。
(理由-1)都心回帰のための呼び水として
いま、日本全国の地方都市でドーナッツ化現象が進んでいる。
いわゆるシャッター商店街、といわれる社会現象だ。これは、高度成長期から続いてきたモータリゼーション(クルマ社会への展開)が原因だ。特に地方都市では、自動車通勤・買い物が日常的で、生活の要(かなめ)が郊外型へと変ってしまった。
そうした人とクルマと社会の流れのなかで、バスや路面電車など公共交通の廃止が続いてきた。そして「交通が不便な都心」が出現し、 結果として都心がボロボロになってしまったのだ。そして都心から人が消えた。
各地方都市ではいま、「都心回帰」に向けて様々な策を練っている。そのなかに、都心交通として便利な「超小型モビリティ」が必要となってきた。
また、東京など一部の大都市では、都心と郊外の逆転現象も発生している。それが「都心回帰」の自然発生だ。「交通の不便な郊外型住宅」と比べて「交通の便が良い都心」へ人が流れた。
高度成長期に購入した「夢の一軒家」を手放して、東京都心の高層マンションへの引越しが相次いでいる。この場合でも、「超小型モビリティ」の必要性はあるが、地方都市ほどの必要性は高くない。
なぜなら、地下鉄、バス、タクシー、そしてカーシェアリングなど東京の交通はすでに「物凄く便利」だからだ。
(理由-2)高齢化社会への対策
人類史上、初めての超高齢化国家へ突入した日本。
地方都市の郊外で、日常の足に困っている高齢者が現時点でも大勢いる。そうしたおばあちゃん、おじいちゃんに家族から「危ないから免許は返上しちゃいなさい」と悲しい通告。
こうなると、朝起きて、ボーとして、お菓子を食べて、昼寝して・・・、1日ずっと家の中にいる。そしてボケが進行してしまう。そうした高齢者が活用しているのが、医療用の小型電動車だ。
スズキの「セニアカー」がその代表例だ。
この小型電動車の最高速度は6km/hに設定されていて「歩行者」の扱いだ。しかし、地方都市の車道で「セニアカー」で買い物に出る高齢者も多い。
今後、高齢者の数が急激に増加することは確実。そうなると、走行中の安全について社会問題化することも確実だ。
そこで、「超小型モビリティ」が必要になる。
(理由-3)小口配達への活用
これは、都心部での宅配便などへの対応だ。
例えば、ヤマト運輸の場合、都心部では「手押し車」で配送している。これより上の配送手段として、「電動自転車+小型リアカー」を採用。その上となると、三菱自動車と共同実験している「ミニカの商用EVバン」。
この「電動自転車+小型リアカー」と「商用EVミニバン」の中間が狙い目だ。
(理由-4)様々な特殊車両の出現への対応
その筆頭が、米「セグウェイ」だ。
そしてトヨタが開発中の、立ち乗り型の小型電動移動体「ウイングレット」や「i-real」もある。これらをスズキ「セニアカー」や、ホンダ「モンパル」など医療向け小型電動車と同じ歩行者扱いとするのか、屋内使用限定とするのか?
そこで「超小型モビリティ」という新しいカテゴリーが必要になってくる。
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