自動車税は期日内に支払うべき! 期限を超えると莫大な延滞金、最悪の場合クルマを差し押さえられるケースも

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毎年5月のゴールデンウィーク過ぎごろ、自動車ユーザーの自宅に届くイヤーな書類がある。そう、自動車納税通知書だ。期日内に支払えばなんら問題はないものの、期限を超えると延滞金も上乗せになってしまうのだった。そして無視し続けると最悪の場合、クルマそのものを没収されてしまうケースも。今回は自動車税を延滞するとどうなるのか? を徹底的にご紹介! 結論からいうと、当たり前だが素早く支払うのが賢明であった。

期限を超えると延滞金が発生! 金利もバカにならないほど高い

自動車ユーザーにとってゴールデンウィーク明けに届く自動車税の納税通知はズシリと重い出費である。自動車税の納税は5月末日までが期限となっており、期限までにキレイサッパリ納税するのが理想に決まっている。

だが、期日内に納税できなかった場合にはクレジットカードや携帯電話料金と同様に延滞金が発生してしまうのだ。

具体的には納付期限から1ヶ月以内は年率2.6%とされている。納付期限から1ヶ月を超えると、翌月以降から納税までの日割り計算の年率8.9%と、決して安くはない延滞金を支払うことになってしまう。ちなみにこれは軽自動車税も同様である。

未払いは続くと……最終的にクルマを没収されてしまう

また期限までに自動車税を納税しないと督促状が郵送されるのだが、その段階や制裁は以下の通り。

1.期限から20日を過ぎると最初の催促状が届き、銀行口座の差し押さえも記載されている。

2.税務局への連絡もなく、納税しないと9月頃に給与や財産の差し押さえ通知が郵送される

3.それでも納税されない場合には10月頃に財産差し押さえの最終通告となる催告書が郵送される

4.納税されなければ銀行口座や給与から延滞金を含めた自動車税が差し押さえられる。口座の残高が足りなければ給与の最大4分の1が差し押さえられる

5.自動車税を銀行口座や給与から差し押さえられなかった場合には、最終的にクルマそのものが差し押さえられる

なるべく早く納税しないと大騒ぎとなるのだった。

タイヤとミラーを完全ロックで使用不可に

最終的にクルマを差し押さえられると、自転車やバイクの盗難防止のためタイヤに付ける鉄製のU字ロックをクルマ用に大きくしたタイヤロックを。あるいはドアミラーに付けられるオレンジ色のカバーとドアに付けられる黄色と黒のビニールテープから構成されるミラーズロックを装着されてしまう。

前者はクルマを動かせないという点での効果は高いが、持ち運びなどが大変というデメリットもあり、最近は後者を使うことも増えている。

なおタイヤロックやミラーズロックを無断で外したり、壊したりすると器物損壊などの罪になる(この2つが付けられた時点で納税を約束すれば、外してくれることが多いようだ)。

それでも納税されない場合にはクルマが官公庁オークションに代表される競売に掛けられ、クルマを現金化して自動車税が納税されるのだった。

大排気量ユーザーに朗報! 自動車税は分割払いも選べる

じつは自動車税は事前に申告をすれば分割払いも可能である。方法としてはクレジットカードの分割払い、そして税事務所との交渉により分割納税をするという大きく2つの方法がある。

クレジットカード払いに関しては住んでいる都道府県にもよるが、インターネットを使ったクレジットカード払いに対応しているところも。クレジットカードでの支払い方法を分割とすることで実質分割払いにできるというものだ。

対して二つ目の方法は、税事務所との交渉によるものである。交渉により自動車税を分割払したい理由が認められれば、分割払いが可能となるのだった。

ただクレジットカードの手数料が掛かることがある。そして税事務所との交渉による分割払いの場合、延滞金が掛かるので、支払う金額は一括払いで納税するよりも高くなってしまう。

車検期限が近い人は要注意! 全て納税しなければ車検を受けられないシステム

また車検が近い場合には、分割払いが終わらないと車検の際に必要な納税証明が発行されないので、継続できないという問題もある(クレジットカードの分割払いの場合、納税証明の発行まで10日前後掛かるケースも)。

なお軽自動車税は自動車税に比べれば金額が小さいこともあり、基本的に分割払いには対応していないという点にも注意したい。

いずれにしても自動車税は期限までに納税するのが原則なだけに、通知が来たら速やかに納税することを心掛け、期限までの納税ができない場合には早めに税事務所と相談するなどして、滞納による大騒ぎが起きないようにしたい。

【筆者:永田 恵一】

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永田 恵一
筆者永田 恵一

1979年生まれ。26歳の時に本サイトでも活躍する国沢光宏氏に弟子入り。3年間の修業期間後フリーランスのライターとして独立した。豊富なクルマの知識を武器に、自動車メディア業界には貴重な若手世代として活躍してきたが、気付けば中堅と呼ばれる年齢に突入中。愛車はGRヤリスと86、過去には日本自動車史上最初で最後と思われるV12エンジンを搭載した先代センチュリーを所有していたことも。記事一覧を見る

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