銀色に輝くキャンピングカー! 憧れのアメリカントレーラー「エアストリーム」も意外とハードルは高くない!?【ジャパンキャンピングカーショー2021】
- 筆者: トクダ トオル(MOTA)
- カメラマン:島村 栄二
キャンピングカー、特にけん引式のキャンピングトレーラーと聞くと、銀色に光り輝く流線形のボディを思い浮かべる人は多いはずだ。アメリカの広大な大地が良く似合うキャンピングトレーラー、その名は「AIRSTREAM(エアストリーム)」。
2021年4月2日(金)から4月4日(日)の3日間、幕張メッセ(千葉県千葉市)で開催されたジャパンキャンピングカーショー2021会場でもひときわ来場者の目をひいていたキャンピングトレーラー「エアストリーム」とはどんなキャンピングカーなのか、写真と共にご紹介しよう!
華やかな外観とゴージャスなインテリアに圧倒!
アメリカ製キャンピングトレーラー「AIRSTREAM(エアストリーム)」の正規輸入元であるエアストリームジャパンは、ジャパンキャンピングカーショー2021会場に4台のキャンピングトレーラーを持ち込んだ。
その中で最も大きい車両が「Globetrotter 23FBtwin」。ツインの名は、室内にツインベッドが配されることを表している。
見るからに高級なキャンピングトレーラーにちょっと気後れしつつも、実車をチェックしてみることにした。
全長7240mm×全幅2490mm×全高2790mmと非常に大きなボディサイズだが、流線形の優美なフォルムのおかげで威圧感などない。
車内に乗り込むと、やはりゴージャスな雰囲気に圧倒される。ツインベッドの寝室のほか、大きなリビングとキッチンスペースなど、そこらのホテルよりよっぽど豪華だ。価格は1639万円(消費税込)。
あれ、そんなに高くない!? ジャパンキャンピングカーショー2021会場で、例えば1BOXバンの「トヨタ ハイエース」をベースにしたキャンピングカーが600万円から800万円といった価格帯で多数並ぶ中、むしろお得にすら思えてしまったのだ。
エンジンなど機関系のメンテナンスが必要ないキャンピングトレーラーは維持費が安い!
キャンピングトレーラーのエアストリームは、自走のためのエンジンや駆動装置などを持たず、当然そのメンテナンスの必要もない。しかもエアストリーム独自のアルミボディは、強度も高く錆も生じにくい特性がある。
1930年代にアメリカで創業したエアストリームは、ほぼそのころから流線形でリベット打ちのアルミボディという基本構造の思想を変えず、現在に至っている。信頼性や耐久性の高さの表れと言っていいだろう。
日本の正規輸入元、エアストリームジャパンの田中 清貴さんに伺うと『正規輸入を始めてから20数年経過していますが、初期の販売車両も現役で普通に活躍していますよ』と教えてくれた。やはり非常にタフな車両らしい。ビンテージもののエアストリームは国内外で高値の取引が行われているし、正規モデルであっても中古車が出るとすぐに引き合いがあるという。
1000万円クラスのエアストリームだが、むしろ“お得な買い物”なのかもしれない!?
意外とハードルは高くない! エアストリームを手に入れるために必要なこととは
ヒッチメンバーと呼ばれるけん引装置が必要だが、けん引車は大きなアメ車でなくてもOK
キャンピングトレーラーは、けん引するクルマにヒッチメンバーと呼ばれるけん引装置を装着する必要がある。
ただしアメリカ車のSUVやピックアップトラックなどには、このヒッチメンバーが最初から備わっている場合もある。
エアストリームのあるアメリカで、キャンピングトレーラーや大型のボートなど、遊びの道具を頻繁にけん引して楽しむ文化がしっかりと根付いていることが良くわかるエピソードだ。
もちろんキャンピングトレーラーは日本車でけん引しても問題ない。エアストリームジャパンの田中さんによると、やはりアメ車のユーザーが多いというものの、トヨタ ランドクルーザーに代表される国産SUVのユーザーも少なくないと話す。
エアストリームジャパンの公式動画などを観てみると、三菱 デリカD:5でけん引しているシーンも登場するが、実際今回もそのデリカで会場のエアストリームを難なく運んできたという。軽やコンパクトカーという訳にはいかないが、大型のミニバンやSUVをお持ちなら、現在の愛車でも十分にけん引の対応が出来るはずだ。
トレーラーをけん引出来る「けん引免許」を取得する必要あり
トレーラーの重量が750kgを超える場合、けん引免許が必要となる。現在新車で売られているエアストリームも全てけん引免許の対象だ。大型車などを扱う教習所に行けば、10数万円で取得可能のものである。
筆者はけん引免許を持っていないが、750kg以下のトレーラーをけん引し走行した経験ならある。車幅などに気を遣えばさほど問題ない前進時はともかく、後退時に独特の動きをすることには、最初かなり戸惑った。けん引車のハンドルを曲がる方向と逆に切るなど、特別な操作に慣れる必要があるのだ。
前出の田中さんも『例え750kg以下の車両のけん引でも、けん引免許は取得しておくことをお勧めします』と話す。それは筆者も同感だ。
『むしろ大きなサイズのエアストリームのほうが、750kg以下のキャンピングトレーラーよりも挙動は安定していて、扱いやすいです』というから心強い。
アメリカンなエアストリームを日本向け専用モデルとして正規導入
エアストリームジャパンでは、日本の道路法・道路運送車両法に準拠した車幅2.5メートル以内のナローボディを本国にオーダー。その際に、灯火類なども日本の法規に則った仕様に変更されている。もちろん今回のジャパンキャンピングカーショー会場に展示されていたエアストリーム各車も、日本専用モデルとして販売されているものばかりだ。
ちょっと敷居が高いと勝手に感じていたエアストリームだったが、触れてみて話を伺うと「こういう選択肢もありだな」と改めて実感した。筆者同様にちょっとエアストリームが気になってきた! という方は、エアストリームジャパンに問い合わせてみることをお勧めする。
[筆者:MOTA(モータ)編集部 トクダ トオル/撮影:島村 栄二]
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