バチッ! 静電気の季節到来! セルフスタンドでは火災の原因にも!? ちゃんと気を付けたい冬ドライブのセルフ給油

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気付けば2020年もあと1か月。本格的な冬の到来と共にアレもやってきた! クルマの乗り降りなどでバチッっとくるアレ! そう「静電気」だ。乾燥した空気と冬物衣料の重ね着、そして座席などとのこすれが組み合わせにより発生しやすくなる憎っくき静電気が原因で、火災までもが発生しているという! 改めて気を付けたい、静電気と火災の関係と対策について解説しよう。

火災防止! 給油の前にまず触っておくのはここ! 写真で見る[画像22枚]

他人事じゃない! セルフ式ガソリンスタンドで静電気による火災が発生している

冬の季節になると特に気になる静電気。クルマの乗り降りの際にもバチッ!ときて不快な思いをする機会も増える。冬場は乾燥した空気と冬物衣料の重ね着、そして座席などとのこすれの組み合わせにより、他の季節よりも静電気が発生しやすくなる条件が増えるためだ。

ただでさえ不快な静電気が、火災の原因にもなっているのはご存じだろうか。しかもそれが、身近なセルフ式ガソリンスタンドで起きているということを。

給油の前にはゼッタイ! 静電気を除去すること!

突然だが、みなさんは愛車のトリセツ(取扱説明書)をしっかり読み込んでいるだろうか。実は「給油のしかた」の項に、「警告」として以下の文が載っている。

「給油後にボデーなどの金属部分にふれて体の静電気を除去してください。除去したあとは給油が完了するまで、車内にもどったり、他の人やものにふれないでください。また、給油口に静電気を除去していない人を近づけないでください。

静電気を帯電した人が給油口に近付くと、放電による火花で燃料に引火するおそれがあります。」

(トヨタ ヤリス 取扱説明書より)

しかも「お守りいただかないと火災を引き起こすなど、重大な傷害におよぶか、最悪の場合死亡につながるおそれがあります。」と赤の罫線で囲んで強く記載されている。

平成13年のセルフ式ガソリンスタンドでの火災事例がきっかけに

平成13年8月、総務省消防庁は、全国のセルフ式ガソリンスタンドを管轄する各都道府県消防主管部長と、自工会(社団法人日本自動車工業会)宛てに「静電気対策」の通知を発信した。これは、同年4月に兵庫県神戸市と新潟県長岡市で相次いで発生した火災事故を受けてのものだ。

いずれの事例もガソリンスタンドで給油前にガソリンキャップを緩めた際、噴出したガソリン蒸気に引火した。周辺では火気の使用が認められず、火災の原因は静電気の可能性が高いとみられている。

神戸市の事例では、助手席の乗員が給油しようとした際にクルマの燃料キャップが開かなかったため、運転席にいた別の乗員が車内から降りてキャップを回したところ出火した。長岡市の事例でも、運転手が燃料キャップを4分の1ほど回したところ出火している。おそらくは、ほんの一瞬の出来事だ。

ガソリンは別名「揮発油」(きはつゆ)とも呼ばれ、気体になりやすい揮発性の物質だ。クルマの給油口を開けた場合にも、タンク内の空気と共にガソリンの蒸気が発生する。その状態では、離れたところにあるほんの小さな火源でも引火する危険性がある。

クルマのトリセツにある警告文は、こうした過去の火災事例を受けて明記されるようになったものだ。

年末年始、大切な家族にも「まずは静電気除去」を教えてあげて!

レンタカーや実家のクルマに給油する際にも注意!

クルマを所有しない人でも、年末年始などで実家のクルマを借りたりレンタカーを利用した際、慣れない給油を行うケースも増える。

セルフ式ガソリンスタンドに行くと『静電気除去シートに触れてから給油を開始してください』と自動アナウンスが流れる。ついつい聞き流してしまいがちだが、知らなかったでは済まされない!

これを読んでいるアナタだけではなく、大切なご家族の方々にも給油の際には「まずは静電気除去を」と十分に注意をするよう伝えて欲しい。

セルフ式ガソリンスタンドを安全に利用するために

例えば東京消防庁のホームページには「セルフ式ガソリンスタンドを安全に利用するために」のタイトルで

・エンジンOFF!

・静電気除去シートにタッチ!

・正しい操作で給油を!

・注ぎ足し給油をしないで!

・給油キャップの置き忘れ注意!

とセルフ式ガソリンスタンドの正しい使い方について啓蒙している。また各ガソリンスタンドも禁止事項の記載があるから、不安な人は給油の前にしっかりチェックしておきたい。

[筆者:トクダ トオル(MOTA編集部)]

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筆者トクダ トオル(MOTA)

昭和44年生まれ。週末は愛車に乗って(時に鉄道に乗って)家族とともにドライブやキャンプを楽しむ1児のパパ。自動車メディアに携わるようになってから15年余りが経過。乗り換えに悩むユーザーの目線に立った平易なコンテンツ作りを常に意識し続けている。記事一覧を見る

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