まるで“ベータ” vs “VHS” 戦争の再来!? 電気自動車でも覇権をめぐり大バトル【未来モビリティ総研】

  • 筆者: MOTA編集部
  • カメラマン:MOTA編集部
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かつてベータマックスとVHSが、ホームビデオの覇権を争ったように、電気自動車業界でも急速充電器の規格統一に向け、熾烈な戦いが行われていた。が、間も無くその戦いに終止符が打たれそうだと言う。今回は、最近よく見かけるEVの急速充電器についてのお話。

目次[開く][閉じる]
  1. 2つの規格で大バトル!制するのはどっち?
  2. 充電できない輸入車が!? そのワケとは
  3. EV大国のおかげで規格が統一!?

2つの規格で大バトル!制するのはどっち?

電気自動車が使用する自動車用急速充電器には、CHAdeMO(以下、チャデモ)とコンボという充電規格が二つ存在する。わかりやすくスマホの充電ケーブルで例えると、アンドロイドがUSB タイプC、iPhoneがライトニングといったらイメージしやすいだろうか。前者がトヨタや日産、三菱自動車などの日本勢が、後者は主に欧州メーカーが普及を進めている規格だ。

この二種類の規格はシステムやコネクタ、さらには充電器とクルマをつなぐ通信方法がワンセットとなっており、チャデモ対応のクルマにはコンボ規格には対応しないのだ。もちろんその逆も然り。

ただ、欧州メーカーの電気自動車が日本に正規導入される場合、チャデモに対応させたうえで販売するなど、ユーザーにとっての障害はほぼないと言っていい。だが、今後電気自動車を世界規模で普及させるのは一早い規格の統一が必要なのは言うまでもない。

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充電できない輸入車が!? そのワケとは

ユーザーにとってほぼ障害はないといったが、筆者・木村は、かつてこの急速充電規格によって冷や汗をかいた経験があった。それは、ジャガー I-PACEで東京-富士スピードウェイ間を往復した時の話。

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富士スピードウェイから帰る際のバッテリー残量は50%以下。東京まで走行可能な残量だったが、念のため充電していから帰路に付くべく急速充電器へ! 1番近かった日産ディーラーで、いざ充電しようとしたら、エラー表示。作業手順ミスかと思い、再び試すもエラー、と数回チャレンジするもダメだったため、他の国産ディーラーの充電スポットで試すも、いづれもダメ。コネクタは刺さるのに充電がスタートしないのだ。ダメ元でファミリーマートの急速充電器を試すと、やっと充電がスタート!

チャデモのなかに幾つもの種類が! 一部対応していない場合も

いずれも規格はもちろんチャデモだったが、なぜ充電ができなかったのか? と調べると、実はこの規格の中にもいくつか種類があるという。国産車では基本的に問題はないが、輸入車の場合対応していない充電器もある可能性があるという。筆者・木村はまさにこれに該当してしまったのだ。

今回はなんとか充電できたものの、わずかな残量の際に、もし充電ができなかったとしたら、急ぎの際に充電エラーと表示されたら、と考えるだけでもゾッとする。なんども言うが、一早く規格を統一すべきだ。

EV大国のおかげで規格が統一!?

とここに来て、世界一の電気自動車大国である中国のおかげで、規格統一が実現しそうな動きが。これまで、中国は独自の規格をGB/Tを採用していたが、チャデモをベースとする規格に舵を切るというのだ。

日本メーカーのみならず欧州メーカーなど、世界各国の自動車メーカーが新型車を続々投入している中国市場がチャデモを採用するとなると、世界規模でチャデモが一般化する日も相当くないかもしれない。

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【筆者:MOTA編集部 木村 剛大】

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MOTA編集部。編集部員は、自動車雑誌の編集者やフリーランスで活動していた編集者/ライター、撮影も同時にこなす編集ディレクターなど、自動車全般に対して詳しいメンバーが集まっています。

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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