ポルシェにも認められた韓国タイヤメーカーが新たに日本に挑む理由(4/4)

  • 筆者: 吉澤 憲治
  • カメラマン:吉澤 憲治/ネクセンタイヤ ジャパン
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日韓の壁は重々承知。しかし敢えて今日本市場で挑戦する理由とは!?

今後ネクセンタイヤが日本で拡販する上で、気になる点を挙げるとすれば、やはり日韓問題に端を発する、日本での韓国ブランドへのイメージだ。特に自動車系ブランドでの前例を挙げると2001年のヒュンダイの日本市場参入が記憶に新しい。当時から北米をはじめグローバルでも躍進を見せていたヒュンダイ。いつしかトヨタをも脅かす存在にまで成長していたが、わずか8年で日本撤退を余儀なくされたことは、販売店綱の少なさなどの理由はあったにせよ、韓国ブランドの日本での展開の難しさを示した格好となってしまった。これは逆の立場でも言える。今回韓国には3日間滞在したが、日本車を見たのは最終日に新型プリウスを釜山で見た、たった一度きり。それだけ両国には、互いのブランドを素直に受け入れ難い、何かが存在しているのは確かだ。当然、ネクセンタイヤはそうした両国の背景は十分承知だ。しかしネクセンタイヤはそんな日本市場に今敢えて飛び込んだ。それだけ自社製品には自信があり、目の肥えた日本のドライバーに本気で認めてもらいたいからに他ならない。そのための拡販計画は相当に練られているはずだ。

実はネクセンタイヤ、現在は世界17の自動車メーカーへ純正タイヤを供給中だ。中でも審査基準が厳しいポルシェはSUVモデルのカイエンに「N FERA RU1」というハイパフォーマンスタイヤを採用している。ポルシェから来た担当者はこのチャンニョン工場を視察するなり、ものの30分で契約を決めたという。さらに通常は装着まで10年かかるところを、僅か2年で実現したというから驚きだ。日本でも三菱とスズキが「N Prize RH7」という高速走行と耐久性を持つタイヤを導入している。日本のメーカーも段々とネクセンタイヤの品質を認めてきている証拠だろう。あらゆるメーカーが今後ネクセンタイヤの導入を真剣に検討し、装着を決めるのも時間の問題かもしれない。

韓国からの新たな“刺客”ネクセンタイヤ。日本でのタイヤ勢力図に影響を与える存在となるのか。オートックワンでも今後の動向に注目し、レポートをお届けしていきたい。

[レポート:吉澤 憲治/Photo:吉澤 憲治/ネクセンタイヤ ジャパン]

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筆者吉澤 憲治
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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