電動バイク「zecOO(ゼクー)」試乗レポート/森口将之(2/2)

電動バイク「zecOO(ゼクー)」試乗レポート/森口将之
電動バイク「zecOO(ゼクー)」 電動バイク「zecOO(ゼクー)」 電動バイク「zecOO(ゼクー)」 電動バイク「zecOO(ゼクー)」 電動バイク「zecOO(ゼクー)」 電動バイク「zecOO(ゼクー)」 電動バイク「zecOO(ゼクー)」 電動バイク「zecOO(ゼクー)」 電動バイク「zecOO(ゼクー)」 電動バイク「zecOO(ゼクー)」 電動バイク「zecOO(ゼクー)」 画像ギャラリーはこちら

スタート直後は他のモーターサイクルと感覚が違いすぎて、心配になるほどだったが・・・

電動バイク「zecOO(ゼクー)」

試乗の舞台は開発にも係わった日本大学理工学部船橋キャンパスの交通総合試験路。

シートが低く、手も足も自然に前に出した乗車姿勢はハーレーダビッドソンを思わせる。重くて低重心なところもハーレーに似ている。

でもホイールベースは1830㎜とそれより200~300㎜ほど長く、座る位置は後輪に近いので、ハンドルと前輪がかなり離れている。しかもそのハンドル、左右がつながっておらず、前後に動かすことでステアする。ロボットのコントローラーみたいだ。

電動バイク「zecOO(ゼクー)」

これにハブセンターステアリングを組み合わせているのだから、スタート直後は他のモーターサイクルと感覚が違いすぎて、「ちゃんと戻れるだろうか」と心配になるほどだった。

でもこれは緊張で手に力が入りすぎていたから。

ライディングの原点に戻り、体をイン側に預けるようにして曲がっていくと、低重心なのでバンクはさせにくいけれど、すぐに自然にコーナリングできるようになった。

ホッとすると同時に別のことに気づいた。発進停止の瞬間を含めて走りがスムーズなのだ。パワートレインの完成度の高さを教えられた。

電動バイク「zecOO(ゼクー)」

自信を持った僕は、ハンドルのスイッチでエコモードからスポーツモードに切り替え、ストレートでスロットルを大きく捻った。

1台きりの試乗車を考えて、全開にはできなかったけれど、それでもあっという間に100㎞/h!並みのクルマとは次元の違う加速に圧倒された。でも直進性は安定していて、ブレーキも良く効いた。

手作り生産ということもあり、価格は888万円。生産台数は49台に限られる。

電動バイク「zecOO(ゼクー)」

でもすでに1台売れたそうで、海外からの問い合わせも絶えないとか。そりゃそうだ。デザインからパフォーマンスまで独創の塊だし、そこには日本が得意とするハイテクとサブカルチャーも盛り込んであるのだから。

この国でプレミアムなモビリティを目指すにはどうするか、というテーマに対するひとつの回答を、zecOOは示してくれたような気がした。日本のものづくりの底力を体で感じられたことが、なによりも嬉しかった。

zecOO 主要諸元

電動バイク「zecOO(ゼクー)」

全長x全幅x全高:2450x800x1160mm/ホイールベース:1830mm/シート高:670mm/車両重量:280kg/サスペンション:(前)ダブルスイングアーム(後)スイングアーム/ステアリング:ハブステアリング/ブレーキ:(前)油圧シングルディスク(後)油圧シングルディスク+回生ブレーキ/ドライブトレイン:ベルトドライブ/バッテリー:リチウムイオン/容量:11.4kWh/モーター最大出力:50kW/モータートルク:144Nm/最高速度:160km/h/航続距離:160km/充電器:1.3kW(車載)/充電時間:8時間(100V)・4時間(200V)/タイヤサイズ:(前)150/60 ZR-18 (後)240/40 ZR-18/フレーム形式:VTF (Vertical Twin Frame)特許出願中/乗車定員:1名/販売価格:8,880,000円(税抜)

前へ 1 2

この記事の画像ギャラリーはこちら

  すべての画像を見る >

愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!

  • 一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?

    これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。

  • 一括査定は本当に高く売れるの?

    これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は最短3時間後、最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。

森口 将之
筆者森口 将之

1962年東京都生まれ。モータージャーナリスト&モビリティジャーナリスト。自動車専門誌の編集部を経て1993年フリーに。各種雑誌、インターネット、ラジオなどのメディアで活動。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。グッドデザイン賞審査委員。記事一覧を見る

MOTA編集部
監修者MOTA編集部

MOTA編集部は自動車に関する豊富な知識を持つ専門家チーム。ユーザーにとって価値のあるコンテンツ・サービスを提供することをモットーに、新型車の情報や、自動車の購入・売買のノウハウなど、自動車に関する情報を誰にでも分かりやすく解説できるように監修しています。

MOTA編集方針

人気記事ランキング
最新 週間 月間

新着記事

新着 ニュース 新型車 比較 How To
話題の業界トピックス・注目コンテンツ

おすすめの関連記事

コメントを受け付けました

コメントしたことをツイートする

しばらくしたのちに掲載されます。内容によっては掲載されない場合もあります。
もし、投稿したコメントを削除したい場合は、
該当するコメントの右上に通報ボタンがありますので、
通報よりその旨をお伝えください。

閉じる