パナメーラ 4E ハイブリッド 試乗レポート ～改めて考えてみる「ポルシェの4ドア論」～(2/2)
- 筆者： 大谷 達也
- カメラマン：Porsche Japan KK
911カレラシリーズの最頂点に位置する「911カレラGTS」にも試乗
南アフリカの試乗会では新型911カレラGTSにも試乗しました。
911のエントリーグレードは911カレラで、これをちょっとスポーティにしたのが911カレラS。この上には「ものすごく速いけれど豪華で快適」な911ターボと「豪華さや快適性は二の次で速さを徹底追求」した911GT3が横並びの関係でラインナップされていますが、911カレラGTSは、911ターボと911GT3のすぐ下というポジション。
言い換えれば911カレラシリーズの最上級モデルで、だから性能の点でも装備の点でも911カレラのなかでいちばん充実しているのが911カレラGTSなのです。
しかも、GTSに標準でついている装備をひとつひとつ911カレラにオプションで注文すると、GTSよりもぐーんとお高くなってしまうとか。
つまり、内容の割に値段がお手頃なのもGTSの魅力なのです。
クーペもタルガもカブリオレも・・・どれも本物の”ポルシェ”だった
今回はサーキットでクーペモデルに、そして一般道でタルガとカブリオレという2種類のコンバーチブルモデルに試乗しました。
どちらもちょっと硬めなサスペンションのおかげでハードコーナリングも無理なくこなす本物のスポーツカー、本物のポルシェに仕上がっていました。
やはりポルシェは”世界最大のスポーツカーメーカー”だった
それにしても、オープンモデルで走る南アフリカはメチャクチャ気持ちよかったですよ。アフリカと聞くと無条件に暑いと思ってしますが、緯度は34度で日本の大阪と同じくらい。
もちろん南半球と北半球という違いはあるものの、私たちが訪れた真夏(日本では真冬の時期)でも1日の最高気温は26～28℃ほどで、おまけに真夏の日本に比べれば湿度が低いから、オープンで走るには絶好のコンディションなのです。しかもポルシェだったらコンバーチブルでもボディはしっかりしているので、安心感や快適性もバツグン。本当に最高のオープンエア・モータリングを堪能できました。
とはいえ、パナメーラPHVにしても911カレラGTSのオープンモデルにしても、根底にポルシェらしい走りのよさがあったからこそ、その環境性能や爽快さが際立って魅力的に感じられたのでしょう。
やっぱり「ポルシェは世界最大のスポーツカーメーカー」、このことに間違いはないようです。
[レポート：大谷達也／Photo：Porsche Japan KK]
ポルシェ パナメーラ 4E ハイブリッド 主要諸元
全長x全幅x全高：5049x1937x1423mm／ホイールベース：2950mm／車両重量：2170kg／乗車定員：4名／駆動方式：4WD／空気抵抗係数(Cd)：0.28／エンジン種類：V型6気筒ツインターボエンジン／総排気量：2894cc／エンジン最高出力：330ps(243kW)/5250-6500rpm／エンジン最大トルク：45.9kgm(450Nm)/1750-5000rpm／駆動用バッテリー：リチウムイオン電池(14.1kWh)／モーター最高出力：136ps(100kW)/2800rpm／モーター最大トルク：40.8kgm(400Nm)/100-2300rpm／システムトータル最高出力：462ps(340kW)/6000rpm／システムトータル最大トルク：700Nm/1100-4500rpm／トランスミッション：PDK(Porsche Doppelkupplung：ポルシェ ドッペルクップリング) 8速デュアルクラッチトランスミッション／最高速度：278km/h／0-100km/h加速：4.6秒(スポーツクロノパッケージ装着時)／メーカー希望小売価格：14,070,000円[消費税込み]
ポルシェ 911カレラGTS 主要諸元
全長x全幅x全高：4528x1852x1284mm／ホイールベース：2450mm／車両重量：1470kg／乗車定員：2名／駆動方式：RR(後輪駆動)／空気抵抗係数(Cd)：0.31／エンジン種類：3L 水平対向6気筒ツイン・ターボ／総排気量：2981cc／エンジン最高出力：450ps(331kW)6500rpm／エンジン最大トルク：550Nm/2150−5000rpm／トランスミッション：PDK(Porsche Doppelkupplung：ポルシェ ドッペルクップリング) 7速デュアルクラッチトランスミッション(PDK)／最高速度：310km/h／0-100km/h加速：3.7秒／メーカー希望小売価格：17,500,000円[消費税込み]
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1961年、神奈川県生まれ。エンジニア職を経験後、1990年二玄社に就職し、CG編集部に配属となる。以来、20年間にわたり同誌の新車情報、モータースポーツに関する記事を企画・編集・執筆。2010年3月フリーランスとなる。現在もCGの編集・執筆業務に携わる傍ら、ENGINE、GENROQ、東京中日スポーツ新聞、レーシングオンなどにも寄稿。日本モータースポーツ記者会会員。記事一覧を見る
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