プジョー 3008 ハイブリッド4 海外試乗レポート/河村康彦(1/3)
- 筆者: 河村 康彦
- カメラマン:プジョー・シトロエン・ジャポン
プジョーが放つ「世界初」のディーゼルハイブリッドカー!其の実力は果たして!?
「FWD」にも「RWD」にも「4WD」にも変貌するモデルが存在すると言ったら、あなたは信じるだろうか?
正直に言えば“そうなった”のはいささか結果論ではあるのだが、しかしこれは実際に現存するモデル。しかも、それを生み出したのは我らが日本や自動車王国ドイツではなく、実はフランスと聞いて2度ビックリ(?)だ。
種を明かせば、そのモデルとは「この秋から発売」とアナウンスされている「プジョー 3008 ハイブリッド4」。
「世界初のディーゼル・ハイブリッド乗用車」というタイトルも手に入れたこのモデルは、前輪駆動系は既存のディーゼル版3008のそれをほぼそのままとし、「ボッシュが技術提供」と紹介されているモーター/パワー・エレクトロニクスや、サンヨー製のニッケル水素バッテリーなどから成るハイブリッド・システムを、リア・アクスル周りにまとめて搭載している。
それらをパラレル制御する事で、エンジンだけによる前輪駆動、モーターだけによる後輪駆動、双方を用いた4輪駆動の“3態”を実現しているというのが真相であるわけだ。
そんなこのモデルが“特別なメカを備えた1台”であるという事は、ドアミラー・ステーの脇やテールゲートに新設された専用のエンブレムに気が付かなければ、外観上で識別をするのはまず困難。
一方で、ちょっと高めの位置にあるドライバーズシートへ腰を降ろし、そこから周囲を見渡してみれば、タコメーターの替わりに採用されたパワーメーターや、センターコンソール上に横並びされているカップホルダーの片側を潰して設けられた駆動モードのセレクトダイヤルなどから、「普通の3008ではないな」という事はむしろ“こちら側”からの方が発見しやすいかも知れない。
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