日産先進技術説明会 vol.3 次期型フーガに搭載予定の先進技術 編(2/3)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:オートックワン編集部
曲がるための走行制御技術
横滑り防止装置のVDC(VehicleDynamicsControl)のシステムを応用し、車両の動きを滑らかに制御することで、安心して運転できることを目指した「アクティブスタビリティーアシスト」が次期型フーガに搭載予定だ。特徴として以下の3つの機能がある。
■コーナリングスタビリティーアシスト機能
カーブで、ドライバーの操作に基づいた走行状況に応じて、4輪それぞれのブレーキ制御やエンジントルクを調整することで、車両の動きをより滑らかにすると同時に、応答性を高めるなどして、安定感のあるコーナリングを実現する。
■左右制動力配分機能
ブレーキング時、カーブの度合いに応じて各車輪の制動力の配分を制御する。
■ブレーキ効き感向上機能
ドライバーのブレーキ踏力に対する制動力を補正することで、「利きがよい」と感じられるブレーキフィールを提供する。
今回は、60km/h+αの車速で進入するS字ターンを行ない、従来との違いを体験した。従来の挙動もそれほど悪いわけではなかったが、どうしても若干の修正舵は必要だった。ところが、上記機能を採用した試乗車では、まったくそれが不要となった。しかも、何かを「制御している」という感覚もなく、自然なままに走れたのだ。これはどちらかというと、クルマの挙動に無頓着な人、運転が不得手な人ほど恩恵を受けられるのではないかと思う。…というか、その人が運転するクルマに乗せられる同乗者のほうかも・・・?(笑)いずれにしても、結果として得られるのは、快適な移動空間であるといえよう。
4つのタイヤが舵を切る「4WAS」
操縦性と安定性をともに向上させるべく、日産は早くから後輪操舵に着目してきた。そして現在では4輪アクティブステア(4WAS)に注力している。その4WASは、従来のシステムでも優れた点は多々あったものの、どうしても違和感が残っていたように思う。
開発陣もそれを承知していたようで、研究の結果、「リアをなめらかに切るとともに、フロントをより大きく速く切ると、キビキビ感をそのままに、違和感が減って自然なテイストが出ることがわかった」とのことで、そのように開発したという。ただし、フロントモーターに相当な負担がかかるので、機構面ではその克服が課題となる。
実際にドライブした印象では、たしかに違和感が薄れていた。ステアリングを素早く切り込めば、そのとおりに反応し、しかもオツリがないので修正舵の必要がない。ロールの仕方も、いわゆる「平行ロール」になった印象。また、実際にはタイヤの限界性能が変わるわけではないが、感覚としてはそれが上がったかのように感じられた。
これまで4WASで本当にイイものに、まだ出会えていないと感じていたが、これはけっこうよさそうな気がする。今回は短時間の限られた試乗だったので、多くを試せたわけではなく、あまり気軽に絶賛することは避けたいが、いずれ市販化された際に、さまざまなシチュエーションでドライブすることを楽しみにしたいと思う。
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