日産先進技術説明会2009 vol.2 燃費向上技術編(1/2)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:オートックワン編集部
小型・軽量、燃費も向上する次世代CVT
日産は、世界で最もCVTに積極的なメーカーといえる。
その日産が、関連会社のジヤトコと共同開発した次世代CVTは、副変速機の採用により変速比の大幅な拡大を実現したのがポイントだ。変速比幅は7.3と、従来の同クラスのCVTと比較して20%以上も拡大。
さらに、プーリーの小型軽量化、オイル攪拌抵抗の低減という副産物も得るとともに、ユニット自体の10%の全長短縮と、13%の軽量化を実現している。
これらにより、従来の同クラスのCVTに比べてフリクション30%低減という高効率を実現したという。近年はCVT自体がずいぶん改良され、かつて見受けられたギクシャク感などの違和感もだいぶ薄れてきたと感じていたところだが、試作車に試乗したところ、その点では次世代CVTも同様。
さらに、60km/h巡航時のエンジン回転数が従来は1,300~1,400rpmだったところ、次世代CVTでは1,000rpmまで下げることができている。これにより、いうまでもなく燃料消費を抑えるとともに、静粛性も向上している。
限られた試乗時間の中では、ドライバビリティの変化は、発進加速が微妙に力強くなったこと以外、とくに「わからない」だった。それを開発陣に伝えたところ、「そういってもらえるのが一番!」とのこと。“わからない”のが正解のようだ・・・。
日産 エクストレイル クリーンディーゼルAT
世界でもっとも厳しいといわれる「ポスト新長期規制」に適合したのは、エクストレイルのクリーンディーゼル車が最初だった。
しかし、MT車しか設定がないところが泣きどころ。AT仕様の開発が待たれるところだが、その試作車に試乗することができた。
実のところ、このクリーンディーゼルのMT車は、走り出しの極低回転域のトルクが薄く、クラッチミートがシビアとなるなど、あまり走りやすいわけではなかった。このままATになっても、それほどよいものにはならないと思っていたのだが、予想は裏切られた。
AT車の試作車に乗って驚いたのは、前述の走り出しの部分のトルクが十分に確保されていたことだ。これは、本来ATが得意とするトルク増幅を有効に使った結果だと思う。
6速で100km/h巡航時のエンジン回転数は約1,800rpmで、レッドゾーンは4,500rpm。2,000rpmあたりから盛り上がりのあるトルク感を得られ、3,000rpmあたりからの伸びやかな加速フィールなど、従来からの良い点はそのまま受け継いでいる。
AT仕様のエクストレイルのクリーンディーゼル車を心待ちにしている人は少なくないはず。このまま発売されてくれるのであれば、迷わず“買い”と太鼓判を押しておこう。
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