日産 新型セレナ、早ければ2022年後半にもフルモデルチェンジか!? 全車e-POWER化には現場の猛反発も

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「日産 セレナ」は、2018年、2019年と2年連続でミニバン銘柄の人気No.1を獲得する人気モデルだ。中でも2018年に日産独自のハイブリッドシステム“e-POWER”を追加したことで、販売台数に加速がついた。

そんな日産 セレナ 現行型の登場は2016年8月。デビューから早くも丸5年が経過した。そろそろ次のフルモデルチェンジが気になってくる頃だ。

ライバルのトヨタ ノア/ヴォクシーやホンダ ステップワゴンが相次いで2022年上期にもフルモデルチェンジするとの噂が流れる中、日産 セレナも早ければ2022年後半にフルモデルチェンジする方向で現在開発が急ピッチで行われているようだ。そんな新型セレナの最新モデルチェンジ情報をお届けしよう!

目次[開く][閉じる]
  1. 先代は6年、先々代は5年でフルモデルチェンジ! 2016年デビューの現行C27型セレナもおよそ6年で実施か
  2. 新型セレナの登場時期は、トヨタの動向をみつつ2022年後半の発表で調整中
  3. 新型セレナの全車e-POWER化に、廉価版で下位クラスとも戦う現場の営業マンからは猛反発の声も

先代は6年、先々代は5年でフルモデルチェンジ! 2016年デビューの現行C27型セレナもおよそ6年で実施か

日産のミニバン「セレナ」は、ファミリー層を中心に根強い支持を集める人気の3列シートミニバンだ。ライバルには「トヨタ ヴォクシー/ノア/エスクァイア」「ホンダ ステップワゴン」と強豪が揃い、熾烈な販売競争が繰り広げられている。

そんな中、ライバルのトヨタは、2022年早々にもヴォクシー/ノアのフルモデルチェンジを予定していると噂されている。またホンダもほぼ同じタイミングでステップワゴンをフルモデルチェンジするとの情報も入ってきた。

日産も一部改良などで当面は乗り切るものと思われるが、主力モデルだけに次なる一手、セレナのフルモデルチェンジが急がれるところだ。

ライバルのトヨタ・ホンダが相次いで2022年早々にフルモデルチェンジ! 日産の次なる一手は!?

現行型の日産 セレナ(C27型)が登場したのは2016年夏。その後2018年にはe-POWERを追加。さらに2019年にはフロント周りのデザインを刷新する大規模なマイナーチェンジを実施している。

このように日産は、セレナに対し常に改良を加え商品力維持に努めていることがわかる。国内の販売戦略上、安定して売れ行きを維持するセレナを重要視しているのだ。

果たして次の新型セレナはどうなるのだろうか。

新型セレナの登場時期は、トヨタの動向をみつつ2022年後半の発表で調整中

先代のC26型日産 セレナは2010年に登場し、およそ6年でフルモデルチェンジを実施。その前のC25型は2005年登場で、こちらはおよそ5年でフルモデルチェンジされた。近年フルモデルチェンジのサイクルが長くなる傾向のある中、長きに渡り人気モデルとして君臨するセレナだけに、比較的頻繁に刷新が行われている。

そして現行型セレナも来年2022年でデビュー6年が経過。過去の傾向からすると、いよいよフルモデルチェンジのタイミングである。

折しも2022年前半に行われるはずのトヨタのフルモデルチェンジ動向を見つつ、最終的な調整の上で満を持して発表、という流れになりそうだ。日産 新型セレナ(C28型?)の登場は、早くとも2022年後半が見込まれる。

好評のデザインを継承したキープコンセプトな仕上がりながら、使い勝手はさらに向上

人気のモデルだけに、新型セレナのフルモデルチェンジはキープコンセプトで実施され、特に外装デザインに大きな刷新はないだろう。

また現行型でもしっかり煮詰められた室内の使い勝手だが、新型でもさらに充実。収納やサードシートの格納方法なども工夫が凝らされる。

なおe-POWERはバッテリー搭載位置の関係で、セカンドシートが左右独立のキャプテンシート(7人乗り)のみの設定となっており、販売店からは8人乗りの需要を取りこぼしているとの声も聞こえてくる。新型での対策を期待したいところだ。

パワートレインは現在、e-POWER一本化とするか、従来どおりマイルドハイブリッド(S-HYBRID:エスハイブリッド)と併売するかで検討が行われている最中。ノートでアップデートされた第2世代のe-POWERが搭載されるほか、4WDモデルも設定される。

先進運転支援システム「プロパイロット」は、新型ノートに搭載のナビ連動タイプが搭載されるが、スカイラインのようなプロパイロット2.0搭載は現段階では導入コストが高く、当初は採用を見送られる模様だ。

e-POWERとマイルドハイブリッドを併売した場合、価格は現行型をほぼキープし、200万円台後半から400万円弱が中心価格帯の見込みである。これがもしe-POWER専売となると、価格帯が300万円台からとなってしまう。

新型セレナの全車e-POWER化に、廉価版で下位クラスとも戦う現場の営業マンからは猛反発の声も

セレナのe-POWER比率は全体のおよそ半分で、先代ノートよりも低い

新型ノートのように、次期型のセレナは全車がe-POWER化されてしまうのだろうか。実際に現行型のセレナを扱う販売店の声を聞いてみた。

すると、新型ノートのように割り切って切り替えることはなかなか難しそうなことがわかる。

東京隣県にある日産販売A店で聞いたところ、そのお店での現行型セレナの販売比率は、およそ9割が「ハイウェイスター」系で、e-POWERとSハイブリッドの比率は半々くらいとのことだった。ちなみに先代ノートでは7割以上がe-POWERだったという。

同店の営業スタッフは「下のクラスのトヨタ シエンタやホンダ フリードのハイブリッドと競合するケースがあり、その場合コミコミ400万円するe-POWERセレナでは勝負にならない。」と語る。

価格にシビアなユーザーが多いミニバンで、高価格なe-POWER一本に絞るのはリスクが大きすぎる

特にセレナクラスを検討するユーザーは、他のカテゴリーに比べ価格に対しシビアな厳しい客も多い傾向にあるという。

「本当は日産にもシエンタのようなコンパクトミニバンもあると売りやすいのですが」と嘆きつつも、値引きを含めた見積を提示し“ひとクラス上で広い室内のセレナも買える!”という売り方でどうにか勝負をしているようだ。

現行型セレナはこのようにかなり広い範囲の販売をまかなっている現状がある。

ノートが新型でe-POWER専売化した際には、旧モデルの非e-POWERモデルをしばらく併売しつつ、価格の安い軽やマーチの提案をするなど、代替策も講じていた。

しかし前出の営業マンが嘆く通り、日産に200万円台の価格帯を補完する新たなコンパクトミニバンが登場しない限り有効な代替策はなく、現段階でセレナの全車e-POWER化は影響が大きそうだ。

そのためしばらくは従来のマイルドハイブリッド(S-HYBRID)モデルとの併売が続くのでは、とMOTA(モータ)では予想する。

[まとめ:MOTA(モータ)編集部 トクダ トオル/撮影:小林 岳夫・NISSAN]

[初出:2021年5月10日/2021年8月30日再編集]

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トクダ トオル(MOTA)
筆者トクダ トオル(MOTA)

昭和44年生まれ。週末は愛車に乗って(時に鉄道に乗って)家族とともにドライブやキャンプを楽しむ1児のパパ。自動車メディアに携わるようになってから15年余りが経過。乗り換えに悩むユーザーの目線に立った平易なコンテンツ作りを常に意識し続けている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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