シンプルなのに印象的!? 新型ノートの謎を日産のデザイナーに訊いてみた

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2020年11月24日(火)に発表された日産の新型ノートが話題だ。全車がe-POWER化され、通常のガソリンエンジンを廃止したことも大きなニュースだが、それ以上に大きくイメージを変えたデザインが早くも評判を呼んでいる。先代モデルとの違いや新型の狙いについて、日産のデザイナーにノートのデザインについて伺った。

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目次[開く][閉じる]
  1. 先代とはキャラを大きく変えてきた日産 新型ノートの狙いとは
  2. ボンネットを見れば、新型ノートの狙いどころがわかる!?
  3. ライバル車が古く見える!? ヤリス・フィットとの違いとは

先代とはキャラを大きく変えてきた日産 新型ノートの狙いとは

日産自動車で国内の新型車デザインを統括する第2プロダクトデザイン部 プログラムデザインダイレクター 入江 慎一郎氏に、新型ノートのエクステリアデザインについてうかがった。

先代(2代目ノート)はまず室内空間の広さを第一に考えたパッケージングだった。

長めのホイールベースに対し間延びして見せないよう、ボディサイドに特徴のあるキャラクターラインを入れるなど、デザインは全体に抑揚の強い前傾姿勢だ。これはこれで、e-POWERの活発な走行性能のイメージともマッチしていた。

しかし新型ノートは正反対。極力プレスラインを減らしたシンプルな面構成としている。これは、2021年に発売を予定する電気自動車「アリア」のデザインにも似たイメージだ。

初めて新型を見る際にお勧めの鑑賞方法をデザイナー目線で訊いてみた

新型ノートの正式発売は12月23日(祝)の予定。まだ各地の販売店では車両が展示されておらず、新型ノートを見たければ横浜の日産グローバル本社ギャラリーなど、限られたショールームに出向く必要がある。

新型ノートの実車に遭遇したら、まずどうやって鑑賞するのが良いのだろう。入江氏に、最初に見て欲しいアングルについて、デザイナー目線で教えてもらった。おススメのファーストコンタクト方法は『フロント斜め45°くらいから見てください』。

『新型ノートは、フロントから一直線に水平基調のラインがウェスト部を走っています。その下の面の抑揚がわかりやすいのです』とのこと。これを日産では「うつろい」という言葉で表現している。

クルマは常に周囲の風景が映り込み、クルマが動いた際の変化によって車体の形状がわかったりする。ボディサイドの形状がシンプルだからこそ、その“うつろい”がきれいに見えるよう念入りに仕上げたのだという。

ボンネットを見れば、新型ノートの狙いどころがわかる!?

しかし筆者が新型ノートを見て真っ先に驚いたのは、シンプル過ぎるボンネットの形状だった。ただ平らなだけではなく“うつろい”もきれいだ。ここにも何か意図があったのだろうか。

入江氏は『大型なエンジンを載せているという雰囲気を出したくなかったのです』とその狙いについて説明する。スポーツカーの新型フェアレディZ(プロトタイプ)が、V6ツインターボのハイパワーなエンジンを感じさせるボンネットの隆起をデザインに込めたのとは真逆の発想のようだ。

今回の新型ノートは、ガソリンエンジン車を廃止し、電動化モデルe-POWER(ハイブリッド)1本に集約したモデルラインナップとしている。そうした電動化戦略が最初からデザインにも相当に影響を与えたのだという。『電動化の雰囲気やスマートさも表現したかった』という入江氏、新表現のVモーショングリルやヘッドランプまわりの形状をつなぎ目のないデザインとしたのも、そうした同様の狙いが隠されているという。

ライバル車が古く見える!? ヤリス・フィットとの違いとは

2020年2月に発売されたライバル車、トヨタのヤリスは、従来型のノート同様に抑揚の強いアクティブなデザインが特徴だ。新型ノートと見比べると、そのデザインの方向性のあまりの違いに驚く。

『これはコンパクトカーセグメントに対する挑戦です』と入江氏。新型ノートを見た後にヤリスを見ると、むしろ保守的というか、従来の価値観が継承されているようだ…と感じていたら、アナタも日産デザインの術中にハマったのかもしれない!?

いっぽうで2020年2月発売のホンダ フィットは、偶然にもシンプルにデザインを見せる方向に振ってきた。結果としてそのデザイン性はノートとはまた違う指向だが、根本的な狙いどころは似ているのかもしれない。

果たして新型ノートの挑戦に対し、ユーザーはどのような反応を示すのだろうか。新型ノートの2021年の販売動向にも注目していきたい。

[筆者:トクダ トオル(MOTA編集部)/撮影:小林 岳夫・茂呂 幸正・NISSAN]

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トクダ トオル(MOTA)
筆者トクダ トオル(MOTA)

昭和44年生まれ。週末は愛車に乗って(時に鉄道に乗って)家族とともにドライブを楽しむ1児のパパ。自動車メディアに携わるようになってから10余年、乗り換えに悩むユーザーの目線に立ったコンテンツ作りを常に意識し続けている。2018年春より編集長に就任。読者の皆様にクルマ選びの楽しさを伝えるべく日夜奮闘中!記事一覧を見る

監修トクダ トオル (MOTA編集長)

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