日産の自動運転が示す自動車の壮大な未来予想図 ~日産「IDSコンセプト」徹底解説~(3/5)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:日産自動車・オートックワン編集部
交差点で歩行者にメッセージを発信する「IDSコンセプト」
自動運転でもうひとつ大切なことは、車両の周囲やドライバーに安心感を与えることだ。
表現を変えると自動運転には「怖さ」が伴う。ドライバーがコントロールしていないため、万一、故障が生じれば即座に事故に至るからだ。前述のようにAI(人工知能)が使われるので、SF映画風に発想を飛躍させれば、人間に対する反乱なども想像してしまう。まあ反乱はないとしても、車両からのメッセージを周囲に伝えることは大切だ。
例えば読者諸兄が横断歩道を歩いている時、右左折しようとしている車両のドライバーを見ることがあるだろう。ドライバーが自分の存在に気付いていれば、安心して車両の前を横切れる。
あの「PIVO2」の思想が、脈々とIDSコンセプトへも受け継がれていた
同様の機能は、乗車しているドライバーや乗員に行う必要もあるだろう。周囲の歩行者を認識しているか否かは、安全確保の上で、乗員も知りたい情報になるからだ。
日産が2007年の第40回東京モーターショーに出品したコンセプトカー「PIVO2」(ピボ2)では、インパネの上部に、ドライバーと話をする小さな人形風の「ロボティック・エージェント」が設置されていた。ドライバーの表情を読み取って会話をするものだ。
これだけ見れば単なる玩具だが、自動運転の乗員になった気持ちで考えると、安心感を高める不可欠の機能だろう。「雨が降っているので少し速度を下げて走りますよ。通学時間帯だから子供が大勢歩いていますね」などと話をしてくれると、自動車が何を考え、どのような注意をはらっているのかが分かって乗員は安心できる。
こういった研究は日産だけでなく、人工知能を含めて、大学などのさまざまな機関が係わっている。自動運転では、自動車と人や社会の関係が重要になるからだ。
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