日産 エルグランド「スマートルームミラー」装着車 新型車解説(2/2)
- 筆者: オートックワン 編集部
最もこだわったラゲッジスペースの改善
現行型(E52)日産 エルグランドは低床プラットフォームの採用により、全高が低くなったことから室内空間が狭くなったという声が多く聞かれた。そこで2014年1月のビッグマイナーチェンジでは全高は変更せずに、フロントシート部のヘッドクリアランスを+20mm、室内高を最大+25mm拡大した結果、前席の開放感が増しただけでなく、ウォークスルーといった室内での動きがスムーズにできるようになった。そして試乗車にはカラードクロムを配した専用のグラデーションブラックメープルフィニッシャーやシートステッチにアンバーのアクセントを施したダイヤ型キルティングのブラックメタリックレザーシートを組み合わせたグランドブラックインテリアによって高級感を際立たせている。
今回のビッグマイナーチェンジで最もこだわったポイントがラゲッジスペースの改善だ。3列目シートに前方向へ240mmのスライド機能を追加。さらに後部のラゲッジボードの高さを150mm程度下げられるようにしたことで、3列目シートに人が座っていても9インチのゴルフバッグを最大6個積載できるほか、ベビーバギーを2台、A型ベビーカーなど用途に合わせて様々なモノが積めるように積載量がアップしている。
最新の安全装備「スマートルームミラー」
今回の試乗車はこのスマートルームミラーを装着していたが、これが想像以上に使い勝手がいい。通常のルームミラーではセカンドシートやサードシートのヘッドレストが後方視界を妨げるのだが、カメラ映像にすると完全にクリアとなる。赤信号などの停車時に後続車の近さに最初はとまどうものの、慣れてくるとミラーに切り替えることがなくなる。トンネルや暗い立体駐車場、降雨の際でも明るい映像が得られるので、後方の確認がしやすく、車線変更や車庫入れ時など かなり威力を発揮した。
現代の高級車と呼ばれるプレステージミニバン。すでに搭載されている移動物検知機能付アラウンドビューモニターをはじめ、インテリジェントクルーズコントロール、そしてスマートルームミラーなど最新の安全装備によって乗る人すべてが快適に移動できるエルグランド。多くの安全装備に支えられた、走りは「キング」と呼ぶにふさわしい。
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