富士重、先進運転支援システム「新型EyeSight(アイサイト)」を開発
富士重工業は、ステレオカメラを用いた先進運転支援システム「EyeSight(アイサイト)」をベースに、自動ブレーキによって車両を停止させる制御などの最新技術を加えた「新型EyeSight(アイサイト)」を開発したと発表した。
EyeSightは、世界で初めてステレオカメラのみで、全車速追従クルーズコントロール機能や歩行者、自転車をも対象としたプリクラッシュセーフティ機能を実現したシステム。
今回、富士重工が開発した新型のアイサイトは、自動ブレーキによって車両を減速・停止させる「プリクラッシュブレーキ」で、前方衝突の回避または衝突被害の軽減を図るとともに、通常の追従走行に加えて先行車が停止した場合も、追従して停止制御する「全車速追従機能付クルーズコントロール」の追従性能を強化。
それにより、運転支援範囲を大幅に拡大させ渋滞時などの運転負荷を軽減することで快適なドライブの実現に寄与するというもの。
富士重工は、この新型アイサイトを5 月19 日から横浜で開催される「人とくるまのテクノロジー展2010」 で技術展示するとともに、5 月中旬に日本国内で発売するスバル レガシィ シリーズに搭載する予定だ。
【新型アイサイトの新機能】
プリクラッシュブレーキ
前方の先行車や障害物に衝突する危険をシステムが認識すると、車間距離警報によりドライバーに回避操作を促すが、それでもドライバーの回避操作が無い場合、自車と対象物との速度差が約30Km/h以下の状況では、自動ブレーキによって衝突の回避・衝突被害の軽減を図る。
また、速度差が約30Km/hを超える状況では、自動ブレーキによって減速することで、衝突被害の軽減を図る。
プリクラッシュブレーキアシスト
前方の先行車や障害物に衝突する危険をシステムが認識した状況で、ドライバーの急ブレーキ操作を検知した場合、自動的にブレーキアシスト機能を働かせることによって、衝突の回避・衝突被害の軽減を図る。
全車速追従機能付クルーズコントロール
自動ブレーキの最大減速度を大幅に(従来比1.6倍)高めることで、都市部の自動車専用道路など、先行車の減速幅が大きい状況でも追従が可能となり、ユーザーの利便性を大幅に高める。
また、先行車が停止した場合、追従して自車を停止させた上、さらに停止状態を維持することで、渋滞時などの運転負荷を軽減することが可能。