自動車セキュリティの技術力を特許データから分析 パナソニックが日米欧でNo.1に



<背景>
自動運転技術の革新的な発展や、デジタル化の進展、コネクティッドカーと呼ばれるネットワークに接続する車両の増加などに伴い、自動車を狙ったサイバー攻撃のリスクは年々高まっています。そこで、自動車業界では、サイバー攻撃から車両を防御・監視するための仕組みづくりが急務となっています。

この課題に対して、パナソニックは、車両へ搭載することで、サイバー攻撃の発生やその攻撃種別などを判定して、「車両セキュリティ監視センター(以下、車両SOC:Security Operation Center)」へ分析用データを送信する「車両侵入検知システム(Automotive Intrusion Detection System)」を開発。また、車両SOCにおいて、車両侵入検知システムから受信した大量のデータを分析し可視化する「セキュリティ情報イベント管理システム(Security Information and Event Management System)」を開発しています。

<調査の概要>
パナソニックは、自動車セキュリティ分野における業界各社の技術力と特許力を評価するために、特許調査大手の株式会社パテント・リザルト(以下、パテントリザルト)に調査を依頼しました。パテントリザルトは、第三者として検索式を作成し、日本特許1,528件、米国特許3,511件、欧州特許1,141件を抽出して、特許分析ツール「Biz Cruncher」を用いて「パテントスコア」の評価を行いました。


<調査結果から分かること>
個々の特許の注目度を点数化した「パテントスコア」をベースに、特許の質と量から総合的に評価した日米欧の「権利者スコアマップ」を、図2~図4に示します。

この結果から、パナソニックの特許は、総合的な強さ(図中の縦軸)で、日米欧で他社を圧倒していることがわかります。また、有効特許件数(図中の円の大きさ)においても、日本、欧州で1位、米国でも2位となっており、特許の質と量の両方で優れた位置にあることがわかりました。




縦軸(総合的な強さ):各権利者の特許群のスコアを合算した値
横軸(個別特許の強さ):各権利者の特許群の中で、最高値を有する特許1件のスコア
円の大きさ:有効特許件数

<なぜパナソニックの技術が強いのか>
パナソニックの特許が質と量で圧倒的優位である理由は、特に以下の3点が考えられます。

1. 30年以上の商用実績で培った人財・組織・技術を自動車セキュリティに展開
パナソニックは、AV機器、モバイル、IoT機器など、30年以上にわたる組み込み機器向けセキュリティの商用実績があり、長年かけて蓄積した人財、組織、技術を自動車セキュリティへ展開しています。これにより、セキュリティの勘所を熟知した技術者が、まったく新しい自動車セキュリティの領域でも優れた技術開発と特許出願を推進することができます。

2. 実車ハッキングチームと対策チームが切磋琢磨
パナソニックは、机上での予測攻撃だけでなく、市販されている車両を購入し、攻撃実験を行っています。ブラックボックスの状態から10車種以上の実車ハッキングを実施しています。これは、攻撃者の視点や立場から実態に即した対策技術を考案できることを意味します。さらに、攻撃するチームと対策するチームの両方を備えて一体運営し、それぞれのチームが互いに切磋琢磨する中で、日々、攻撃と対策の両面でレベルアップを図っています。

3. 特許重視の企業風土
パナソニックには、DVDやBlu-rayなどの商品化における競合他社との特許競争の経験から、積極的に特許出願する企業文化があります。技術開発を進める中でアイデアが産み出されるケースは多々ありますが、技術開発に時間を割くのか、特許出願に時間を割くのかはマネジメント次第です。パナソニックは特許出願の重要性を過去から継承しており、技術者一人ひとりがこの文化を大切にしています。

<今後の方向性>
自動車セキュリティの今後の方向性を示唆する一つの指標がIT業界の動向です。デジタル化やネットワーク化で先行するIT業界においても、セキュリティの課題やリスクは増加の一途を辿っています。コネクティッドカーはIoT機器の一種であり、今後、自動車がハッカーの攻撃対象となりセキュリティリスクが増大していくことは避けられません。

パナソニックは、自動車セキュリティの課題を業界全体で取り組むべき課題と捉えています。今回の分析結果で示された確かな技術力と特許力の両面から、自動車業界のセキュリティレベルの底上げ・強化に貢献するとともに、安全・安心なモビリティ社会の発展に寄与していきます。


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