ザルツギッター工場で定礎式を実施:フォルクスワーゲンが「PowerCo」をもって世界的なバッテリー事業に参入


2022年7月7日、ザルツギッター - フォルクスワーゲンは、一貫してeモビリティ戦略を継続しています。バッテリー攻勢を開始するために、グループは本日、ドイツのオラフ ショルツ首相が参列する中、ザルツギッターに建設する最初のセル工場の定礎式を行いました。生産は、2025年に開始される予定です。本日付で、世界的なバッテリー事業の責任は、新会社の「PowerCo」が負うことになります。セル生産に加えて、この新しい会社は、バッテリー バリューチェーン全体に沿った活動を担います。「PowerCo」はパートナーと共に、2030年までにバッテリー関連事業の開発に200億ユーロ以上を投資し、200億ユーロを超える年間売上高を生み出し、ヨーロッパだけで最大2万人を雇用する予定です。



· 「NEW AUTO」戦略におけるマイルストーン:新しいバッテリー会社の「PowerCo」を立ち上げ、ザルツ 
   ギッターでグループ初となるセル工場の建設を開始
· 「PowerCo」は、フォルクスワーゲン グループの世界的なバッテリー活動の責任を負う:200億ユーロ以
   上を投資、売上見込額は200億ユーロ、ヨーロッパでの2万人の雇用を計画
· ザルツギッター セル工場は、世界的なバッテリー攻勢の青写真および出発点 - ヨーロッパに6つのセル工
   場を建設し、将来的には北米にも追加の工場を建設する予定
· 持続可能なモビリティ:「PowerCo」は、グリーン電力を使用したグリーン ユニファイド セル(統一規
   格セル)を生産し、原材料サイクルの一環として90%以上のリサイクル率実現に取り組む
· ドイツ首相オラフ ショルツ:「本日は、ドイツとヨーロッパの自動車産業にとって素晴らしい日となりま
   した」


定礎式に参列したドイツのオラフ ショルツ首相は、次のように述べています。「本日は、ドイツとヨーロッパの 自動車産業にとって素晴らしい日となりました。フォルクスワーゲンは、持続可能で気候と調和したモビリティの未来像を示しています。私たちは一緒になって、ここザルツギッターでこの未来形成に大きく貢献できるための基礎を築きます」

フォルクスワーゲンAG最高経営責任者(CEO)のヘルベルト ディースは次のように述べています。「今日、私たちが実際に基礎を築く日、そして戦略的なマイルストーンを達成している日です。バッテリーセル事業は「NEW AUTO」戦略の基盤の一つですが、この戦略はフォルクスワーゲンを今後持続可能でソフトウェア主導のリーディング モビリティプロバイダーになることを目指します。独自のセル工場を建設することは、技術的な観点からも、経済的観点からもメガプロジェクトです。これは、私たちが未来の最先端技術をドイツにもたらしていることを意味しています!」


「PowerCo」は世界的なバッテリー活動を統括

フォルクスワーゲン グループは、欧州株式会社(SE)の「PowerCo」で世界的なバッテリー活動を統括します。ザルツギッターを拠点とする同社は、本日付けで、国際的な工場の操業管理、セル技術のさらなる開発、バリューチェーンの垂直統合、工場の生産設備整備を一元管理します。今後、電力網向けの大規模な蓄電システムといった、さらなる製品の開発を計画しています。ザルツギッターに続き、次のセル工場がスペインのバレンシアに建設される予定です。現在、ヨーロッパにさらに3つのセル工場を建設するための候補地を検討しています。ヨーロッパに加え、「PowerCo」は現在、北米にもギガファクトリーを建設する可能性を模索しています。

「PowerCo」の取締役会は、フランク ブローメ最高経営責任者(CEO)、セバスティアン ウォルフ最高執行責任者(COO)、カイ アレクサンダー ミューラー最高財務責任者(CFO)、スンホ アーン最高技術責任者(CTO)、イェルク タイヒマン最高購買責任者(CPO)、セバスティアン クラポト最高人事責任者(CHRO)から構成されています。

フォルクスワーゲンAGテクノロジー担当取締役兼「PowerCo」監査役会会長のトーマス シュマルは、次のように述べています。「最初の内製セル工場を建設して、私たちは一貫してテクノロジー ロードマップを実行しています。“PowerCo”は世界的なバッテリープレーヤーになるでしょう。この会社の最大の強みは、原材料、セルの生産からリサイクルに至るまでの垂直統合を実現することです。将来的には、関連するすべての活動を社内で行い、eモビリティを主導するために、業界内のレースで戦略的競争優位性を高めていきます。私たちは、この素晴らしい事業を実行するために最高のチームを結成しました。」

フォルクスワーゲンAG従業員協議会会長のダニエラ カヴァッロは、次のように述べています。「今日は、記念すべき日となりました。ヨーロッパの中心部において、私たちは新しい未来志向のセグメントを生み出し、フォルクスワーゲンの本拠地ニーダーザクセン州にあるザルツギッターだけでも5,000人、そしてヨーロッパ全体で最大2万人の将来が保証される雇用を創出する予定です。私たちは、当社が誇るエンジン工場の変革を、業界の手本にもなるように、その従業員と共に行うことは、私たちにとって常にある責任であって、心から望んでいることでもあります。フォルクスワーゲンは、バッテリーの未来志向の領域に早い段階から注力し、2016年に“Pact for the Future(未来のための協定)”にも反映させて、何年にもわたって重視してきましたが、今後も注視していきます。現在進行中の、環境にやさしく、社会的責任を果たす変革とは、これまでの努力の賜物です。」

ニーダーザクセン州首相のシュテファンヴァイルは、次のように述べています。「ザルツギッターでは、ドイツの他のどの場所よりも、自動車産業の変革をより明確に見ることができます。現在、従来型のエンジンが生産されているラインから、まもなくバッテリーセルが生産されます。未来のための仕事は、この場所で創出されています。今後、自動車産業の中心は電気自動車になるでしょう。そして、それはニーダーザクセン州が先陣を切ることになるでしょう。」


工場の標準化とユニファイド セルにより、迅速なグローバル展開が可能

定礎式に合わせて、グループは初めて工場の標準化コンセプトを発表しました。ザルツギッターはヨーロッパにおけるセル工場の青写真となり、持続可能性と革新技術の観点から新たな基準を設定します。「MQBやMEBといった車両プラットフォームで、何百万回ものテストを実施してきたことが、セル生産を確立するための基盤にもなります。私たちは、ヨーロッパの規格に基づいてセルを標準化し、その規模を拡大していきます。このようにして、生産速度とコストの最適化を、最高の品質レベルと組み合わせます」と、「PowerCo」CEOのフランク ブローメは述べています。標準化は、装置、建物、インフラだけでなく、製品、プロセス、ITも対象となります。それにより、新しい製品や革新的な生産工程にも反映して、工場を迅速に転換することができます。各工場は、再生可能エネルギーで100%稼働し、将来のクローズドループリサイクルに対応できるように設計されます。

フォルクスワーゲンはまた、2021年の「Power Day」で、プリズマティックユニファイドセルを発表しました。これにより、多種多様なセルの化学物質を柔軟に使用することが可能になり、すべてのグループモデルの最大80%で利用できるようになります。ザルツギッターでは、量産セグメント向けのユニファイドセルを、2025年以降に生産する予定です。将来的には、この工場の年間生産容量は、約50万台の電気自動車に搭載できる十分な量の40GWhに達する予定です。2030年までに、フォルクスワーゲングループは、パートナーと協力して、ヨーロッパ全域で合計240GWhの6つのセル工場を操業する予定です。新しいユニファイドセルは、相乗効果を発揮することで、バッテリーコストを最大50%削減します。これまでに製造されたプロトタイプは、航続距離、充電時間、安全性に関して非常に優れた性能を示しています。これは、将来、業界の新たな標準を設定するために必須の前提条件です。


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樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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