ミシュラン、金属積層造形の試作ができる「ミシュランAMアトリエ」を群馬太田サイトに開設 革新的なイノベーション創出の拠点としてGAM・産官学と連携

群馬県から次世代に波及するサービス・ソリューション「ミシュランAMアトリエ」

「ミシュランAMアトリエ」は、積層造形技術（AM）の普及と発展を目的とし、ミシュランの合弁会社であるAddUp（アダップ）社製の金属積層造形装置（金属3Dプリンター）2台を設置した最新の設備です。

2021年7月、日本ミシュランタイヤと群馬県下の有志企業は、次世代イノベーションを担うオープンプラットフォームとなる一般社団法人群馬積層造形プラットフォーム（GAM）を立ち上げ、AM技術の教育プログラムを実施するなど技術者の育成を進めてきました。

そんな中、革新的なイノベーションをけん引する創造的拠点として、GAMや産官学と連携し、群馬県から次世代に波及するサービス・ソリューションを展開したのが「ミシュランAMアトリエ」です。

「ミシュランAMアトリエ」の開所により、GAM参加企業は金属積層造形の試作を実際に行うことができます。

「積層造形（Additive Manufacturing：アディティブ・マニュファクチャリング、AM)」とは

立体物を輪切りにした断面データをもとに、樹脂・粉体などの薄い層を積み重ねて立体物を製作する技術のことです。

3Dプリンティング、付加製造、AMとも呼ばれ、複雑な形状が自由に成形可能となることから、航空宇宙産業・自動車・医療分野等に幅広く適用されています。

金属積層造形のビジネス展開は、欧米では既に広く始まっており、ミシュランもその一翼を担っています。

一般社団法人群馬積層造形プラットフォーム（GAM）とは

GAMは、「産業界のニーズに基づいて、金属積層造形技術とその関連先端技術の普及・人材育成、研究開発、および実用化を推進することで地域に貢献するとともに、新たな時代のものづくり産業の礎として、新しいプロセス・新産業の創出に寄与する」ことをミッションとしている団体です。

2020年8月から日本貿易振興機構（JETRO／ジェトロ）や群馬県の自治体、公共団体、大学、企業と協力して法人設立の協議や準備を進め、2021年7月に一般社団法人として発足しました。

「タイヤとともに・タイヤ関連で・タイヤを超越して」市場のニーズに貢献するミシュラン

ミシュランは「2050年までに人類の新フロンティア開拓を助けた重要なイノベーションリーダーとして認識される」というグループの大きな夢を実現するため、製品、サービス＆ソリューション、エクスペリエンスを市場に提供してきました。

今回新たに建設したこのミシュランAMアトリエは、「タイヤを超越して」新たなイノベーションを生み出す拠点となっており、このアトリエにおいて、群馬県をはじめとした行政との連携や大学やコミュニティに対する教育プログラムの提供など、AM技術に関する次世代への啓蒙・普及活動も行う予定です。

AM技術の実用化のためのコンサルテーション、メンバーサロンの開催、共同研究開発、メンバーサロンで培った知見の共有などを通じ、GAM参加企業をさらに増やしながら、金属積層造形という新しい技術の開花を目指しています。