ドイツ コベストロの新たな軽量素材がトヨタのコンセプトカー「LQ」に採用
2020年2月26日、ドイツ素材メーカーのコベストロとトヨタ紡織株式会社が共同開発した新素材が、トヨタ自動車株式会社の電気自動車コンセプトカー「LQ」に採用された。新開発の素材は、軽量ケナフ繊維強化ポリウレタンコンポジットで、従来の材料より30%の軽量化を実現。電気自動車など未来のモビリティにおいて、軽量化素材が果たす役割は重要であり、植物バイオマスは自動車業界から注目されている原料である。
軽量化は未来モビリティにおいても強みとなる
電気自動車の普及拡大が見込まれる未来のモビリティにおいて、軽量化素材が果たす役割はこれまで以上に重要になることが予想されている。
トヨタの電気自動車コンセプトカー「LQ」のドアトリムに採用された新素材は、コベストロのAdvanced Baypreg F NFの技術とトヨタ紡織のケナフ繊維の技術を日本で進化させ共同開発した、軽量ケナフ繊維強化ポリウレタンコンポジットで世界初披露された。
注目の植物バイオマス
コベストロは、世界の自動車産業に向けて長期にわたり革新的な素材を提供してきた。日本市場でも、日本の研究開発拠点であるイノベーション・センターで自動車の軽量化に貢献する低密度ポリウレタンフォームなど、数多くのサステナブルなソリューションを開発している。
今回の新素材に使用されているケナフは、アオイ科の植物で、東南アジア、バングラデシュ、インドやアフリカなど多くの地域で栽培されてきた。ケナフの特徴は、成長速度が速く短期間で多くの繊維を収穫できること。低価格であるだけでなく、機能性が高いという点で注目され、植物バイオマスは代替原料として、自動車業界からの関心が高まっている。
ポイントは「軽量・強靭」
ケナフ繊維強化ポリウレタンコンポジットは、必要な実用強度を有した基材として世界で初めて 1kg/m2を切る画期的な材料。この複合材を使用することにより従来のドアトリム材より30%以上の軽量化を実現している。材料が軽ければ軽いほど、一回の充電、または給油での車の航続距離を伸ばすことができる。
共同開発はトヨタ紡織と連携のもと、2019年9月にリニューアルしたイノベーション・センターで行われた。「この度のトヨタ紡織との新規開発は、特に軽量でサステナブルな自動車のデザインに大きな貢献ができると思っています。コベストロが推進するサーキュラー・エコノミー、そして代替原料の活用を実現する好例を日本のイノベーション・センターから提供することができました」と住化コベストロウレタン ポリウレタン事業本部 自動車材料開発部長の井戸博章氏は述べた。
素材メーカー コベストロとは
コベストロ社は2019年売上高が124億ユーロの世界最大のポリマー製造企業のひとつ。主たる活動分野は、高機能ポリマー材料の生産、および日常生活の多くの分野で使用されている製品の革新的ソリューションの開発。主要な顧客は、自動車、建築、木材加工や家具、電気・電子、スポーツ・レジャー、コスメティック、ヘルスケア、そして化学の各産業だ。コベストロ社は、世界中の30拠点に生産施設があり、社員数は2019年末で約17,200人。
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