日産に続きスバルも!正規登用前の検査員が完成検査業務に従事した可能性でリコールか

スバルは、国土交通省の平成29年9月29日付文書「日産自動車の完成検査の不正事案を受けた確認の実施について」に基づき社内調査を行った結果、同社において完成検査業務を実施するにあたり、不適切な事案があることを確認したと発表した。

これらの調査結果をもとに、下記要旨に基づき、更に精査して10月30日に国土交通省(国交省)に報告する予定とのこと。

報告内容

(1)完成検査員について

型式指定を申請する際に、国交省へ提出している上位規定(完成検査要領)は、完成検査員が完成検査を行うことになっている。

一方、スバルの業務規定では、完成検査員登用にあたっては、現場経験の期間が必要と義務付けているため、当該工程の完成検査員と同じく、十分な知識と技能を100%身に付けたと現場管理者(係長)が認定した者を、監督者(班長)の監視下で検査業務に従事させており、型式指定申請書にある上位規定とは異なる運用になっていた。

(2)完成検査の代行押印について

完成検査工程の運用ルールでは登用前の検査員に完成検査員の印章貸与を行い、代行押印を行わせていたが、それを明文化した規定はなかった。

(3)完成検査に関連する規定の確認について

(1)(2)に記載した運用は、完成検査に関わる規定に織り込まれておらず、規定全体が体系的に整備されているとは言い難い状況だった。

スバルの完成検査の実施要員

・スバルの完成検査に従事することができるのは、まず担当検査工程に必要な教育と訓練を受け、完成検査業務に必要な知識と技能を100%身に付けたと現場管理者(係長)に認定され、担当検査工程に従事するよう監督者(班長)に指名された者としている。認定結果については、記録簿で確認することができる仕組みになっている。

・この指名された者は、個々人の保有資格(2級自動車整備士等)に応じて設定された期間までは、監督者の監視下で完成検査業務に従事する。(2017年10月1日現在、スバル全体で4名)

・当該期間を経て、かつ社内の筆記試験に合格した者には、完成検査員という呼称を付し、原則監視下から外す。(2017年10月1日現在、スバル全体で245名)

・上記のとおり、完成検査正規登用前の検査員が完成検査に従事している場合があり、規定として明文化されていなかった。

今後の対応

今後、完成検査を透明性を高め、将来に渡って誤った運用や解釈が生じないように改めて規定を体系的に整理し直し、対象車両に関しては、市場措置(リコール)を検討するとしている。

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