【スーパーGT第4戦・トヨタレポート】レクサス勢の猛追叶わず赤旗中断、2位3位でフィニッシュ
7月23日(土)、24日(日)、スポーツランドSUGO(宮城)でスーパーGT第4戦「SUGO GT 300km RACE」が開催された。
霧雨で濡れた部分も残る状態でのスタートから、最後は日差しが出るコンディションの中、終盤4台のレクサス RC F勢によるトップ猛追が展開されたが、7周を残しての赤旗中断で惜しくも逆転は叶わず。ヘイキ・コバライネン/平手晃平組 DENSO KOBELCO SARD RC F 39号車が2戦連続となる2位。立川祐路/石浦宏明組 ZENT CERUMO RC F 38号車が3位表彰台を獲得した。
GT300クラスでは、嵯峨宏紀/中山雄一組 TOYOTA PRIUS apr GT 31号車が今季初勝利を飾った。
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7月23日予選
23日(土)は曇り空の下、7月としてはやや肌寒いコンディションで午後2時50分に15分間のQ1がスタート。いつも通り、前半はどの車両もコースに出ず、セッションが残り9分を切ったところから徐々にコースイン。2周ほどタイヤを温め、本格アタックに入った。
石浦の駆る38号車がコースレコードを更新し、自身が6月のテストでマークしたタイムも上回るトップタイムをマーク。他の車両もタイムアップしていったが、38号車のタイムは破られることないままセッションは終盤へ。
残り1分を切ったところで、GT-R 1号車がSPコーナーでクラッシュ。赤旗が出され、そのままQ1のセッションは終了となった。この結果、本格アタックに入っていなかった関口雄飛のWedsSport ADVAN RC F 19号車が不運な14番手でQ1敗退。アンドレア・カルダレッリのWAKO'S 4CR RC F 6号車が3番手、伊藤大輔のau TOM'S RC F 36号車が6番手、コバライネンの39号車が7番手、平川亮のKeePer TOM'S RC F 37号車が8番手に入り、レクサス RC F勢は5台がQ2進出を決めた。
Q2(12分間)は予定よりも12分遅れた午後3時47分に開始。残り8分あたりから各車コースへ。
3周目、SUGOを得意とする6号車の大嶋が、これまでのコースレコードタイムを1秒以上上回る、1分10秒516という驚速タイムをマーク。このタイムは誰にも破られることなく、今季初のポールポジションをチームにもたらした。
立川の38号車が3番手、ニック・キャシディがQ2を担当した36号車が4番手。ジェームス・ロシターの37号車が54kgのウェイトハンデをはねのけ6番手。平手晃平の39号車が8番手につけ、明日の決勝に臨むこととなった。
GT300クラスでは、午後2時半に開始されたQ1(15分間)で、中山雄一の駆るプリウス31号車が、昨年チームメイトの嵯峨がマークしたコースレコードを1秒近く上回るタイムをマークしトップでQ1を通過。
TOYOTA PRIUS apr GT 30号車はQ2進出となる14番手に僅か0.057秒及ばず18番手でノックアウト。SYNTIUM LMcorsa RC F GT3 60号車は25番手でQ1敗退となった。
GT500のQ1で発生したクラッシュによって予定よりも12分遅れた午後3時27分にQ2(12分間)が開始。セッション前から空が暗さを増し、コースの一部で軽い雨が降り始めたという情報もあったが、31号車の嵯峨は、Q1の中山雄一のタイムを上回り、1分17秒台のタイムをマーク。しかし、後半1台にかわされ、惜しくもポールポジション獲得はならず。最前列2番手から決勝をスタートすることとなった。
7月24日決勝
24日(日)は朝から弱い霧雨が断続的に降るものの、グリッドウォーク中には路面のレーシングライン上は乾いている状況。全車スリックタイヤを装着し、午後2時、宮城県警の白バイとパトカーの先導によるパレードラップ、フォーメーションラップを経て、81周の決勝レースがスタートした。
ポールポジションの6号車カルダレッリがそのまま首位をキープし走行を続けたが、6周目の1コーナーで周回遅れのGT300車両をかわそうとして接触、スピンを喫し、最後尾近くまで順位を落としてしまった。
序盤からコース脇にストップする車両や接触など荒れた展開となる中、3番手スタートから2位に上がった38号車石浦は首位を激しく攻める走りを見せた。
3位に上がった36号車は、モノコックを交換していたため10秒のピットストップペナルティを科され後退。
後方では、予選でアタック出来ず、14番手スタートとなった19号車の関口が猛烈な追い上げを見せ、10周目には8位へとポジションアップ。
首位争いは、2位の38号車石浦が首位を激しく攻め、15周目の馬の背コーナーに2台は並んで進入し、軽く接触。首位のNSX 17号車がスピンを喫し、これを間一髪かわした38号車が首位に立った。これにロシターの37号車、そして8番手グリッドから順位を上げてきたコバライネンの39号車が続き、レクサス RC Fが1-2-3体制に。39号車コバライネンの勢いは止まらず、20周目に37号車、23周目に38号車をパスし、首位に立った。
その後方では、先週のスーパーフォーミュラで初の3位表彰台を獲得し、勢いに乗る19号車の関口がライバルをパスし4位へ浮上すると、24周目に37号車、25周目には38号車をかわし2位へと浮上した。
その直後、コースオフ車両排除のためにセーフティカーが導入。31周目にセーフティカーが待避しレースが再開されると、ライバル勢がピットへ向かうのに対し、レクサス勢は首位争いを続行。39号車コバライネンと19号車関口の首位争いが繰り広げられた。
レースが中盤近くなり、レクサス勢も続々ピットへ。タイヤ無交換作戦で早めにピットインしていたGT-R 24号車が首位に立ち、これをレクサス RC F勢が追う形となった。
バライネンから39号車のステアリングを引き継いだ平手は、ハイペースで首位を追い、51周目にはテール・トゥ・ノーズに。しかし、逆転には至らない状況で周回が重ねられていく中、天候が回復し、後続のレクサス RC F勢がペースアップ。残り10周で3位の38号車立川、翌周には6号車の大嶋が追いつき、トップ4台は1秒以内の団子状態に。
74周目の最終コーナーでは首位のGT-Rが周回遅れに阻まれ、この間に5位の19号車国本までが1秒以内という猛烈な争いに。ストレートでの激しいポジション争いの末に、1コーナー進入でアウトから38号車立川がアタックし、2位へと浮上したが、首位奪還はならず。残り5周、GT-R対4台のレクサス RC Fの手に汗握るバトルの予感に観客は沸き立ったが、ここで最終コーナーでクラッシュが発生。レースは赤旗中断に。
その後のレース続行について協議が重ねられたが、74周終了時点の順位で、レースは終了することが決定された。レクサス RC F勢は逆転勝利まであと一歩まで迫ったが惜しくも届かず、2-3-4-5位フィニッシュ。
74周目終了時点での順位でレースが成立となったため、コバライネン/平手組の39号車は第2戦富士に続く連続2位表彰台獲得。立川/石浦組 38号車が今季初の3位表彰台に上った。
ポールポジションスタートから一時は最後尾近くまで後退するも追い上げた大嶋/カルダレッリ組 6号車が4位、14番手スタートからファイト溢れる走りで観客を魅了した関口/国本組 19号車が5位フィニッシュとなった。
GT300クラスは嵯峨/中山雄一組 プリウス31号車が今季初勝利!
GT300クラスでは、2番手グリッドから嵯峨のドライブでスタートを切った31号車が、スタート直後に1台にかわされるも、首位から大きく離されることなく周回。
ドライバー交代が可能となる、レースが3分の1を過ぎるぎりぎりのタイミングでセーフティカーが導入されると、レース再開後すぐに31号車はピットインし中山雄一へとドライバー交代。その後、中盤戦にかけてライバルがピットインして行き、全車がピットを終えた時点で、31号車は4位につけた。
終盤、天候が回復し、路面コンディションが向上していく中で、中山雄一の31号車はペースアップ。ライバルを次々にパスしていき、62周目についに首位に立った。
首位に立った31号車は、2位に3秒ほどの差を付けて周回。残り7周ほどのところでレースは赤旗中断となり、そのまま終了することが決定され、嵯峨/中山雄一組 プリウス31号車が、今季初勝利を飾った。
TOYOTA PRIUS apr GT 30号車は18位。SYNTIUM LMcorsa RC F GT3 60号車はリタイアに終わった。
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