三菱、新型アウトランダーPHEVでクロスカントリーラリー「バハ・ポルタレグレ500」に参戦
クロスカントリーラリーを通じて電動車両技術と四輪制御技術の開発を推進
三菱自動車は、10月22日(木)~24日(土)にポルトガル東部のポルタレグレ県で開催されるクロスカントリーラリー「バハ・ポルタレグレ500」に、世界唯一のツインモーター4WD プラグインハイブリッド車「アウトランダーPHEV」で参戦する。
ドライバーには、2002~2003年のダカールラリーで2連覇を飾った三菱自動車の増岡浩氏を監督兼務で起用。チームマネージャー兼テクニカルディレクターは、開発本部 EV要素研究部エキスパートの田中泰男氏、エンジニアは同部の4名が担当するなど、三菱自動車が主体の体制で「バハ・ポルタレグレ500」に臨む。
1987年にスタートし今年で29回目を迎える「バハ・ポルタレグレ500」は、ポルトガル自動車連盟が主催するクロスカントリーラリーで、スペインとの国境に近いアレンテージョ地方の古都ポルタレグレを基点に、田園・丘陵地帯の比較的フラットなダートを中心とした約500kmのハイスピードコースを走行する。
国際自動車連盟(FIA)が主催するクロスカントリーラリー・ワールドカップにも第9戦として組み込まれており、世界一過酷なダカールラリーへの参戦を予定している強豪が毎年集うことでも知られ、イベント全体では四輪、二輪、バギーの合計300台以上の参戦が見込まれている。
参戦車両の「アウトランダーPHEV」は、電動車両技術と四輪制御技術の開発を推進するため、量産車をベースにラリーカーとして必要とされる改造を施した。プラグインハイブリッド車の要である駆動用バッテリーは量産セルを流用し、構成を変更することで大容量化と高出力化を実施。また、モーターにおいては、制御を変更することで、高出力化を実施した。
さらに、バッテリー、モーターに電力を供給する発電系については、量産品をベースに、ジェネレーターやエンジンの制御を変更することで高出力化し、システム全体での高性能化を図った。
車体に関してはロールケージ等の安全装備に加えて、高性能化されたPHEVシステムを有効に活用するために、悪路走破性向上を目指した改良を行った。具体的には、地上高及びサスペンションストロークの増大、さらにラリー専用の大径タイヤの装着によって、過酷なラリーにおける限界性能を引き上げており、ここで得られた貴重な走行データは、将来の量産車開発にフィードバックされることになる。
増岡浩選手兼監督コメント
この度、「バハ・ポルタレグレ500」に新型『アウトランダーPHEV』で参戦することになりました。『アウトランダーPHEV』は、高い走行性能と環境性能を兼ね備えた、ツインモーター4WDによる滑らかで安定した走りが日本国内のみならず欧州においても高く評価されています。
「バハ・ポルタレグレ500」では、ハイスピードのグラベルコースから起伏の激しいラフロードまで過酷な路面状況の中、途中20分のサービス時間以外は約500キロを連続走行するため、駆動用モーターやバッテリーには高い耐久性が求められます。多くのライバルと競い合う「バハ・ポルタレグレ500」では、量産車をベースにラリー仕様に進化させた新型「アウトランダーPHEV」で、世界の多くの人たちの前で走りの良さと耐久性の高さをアピールしたいと思っています。
また、プラグインハイブリッドEVシステムの将来を見据えた、電動コンポーネンツのハイパワー化や4WD制御技術の先行開発の場として当社、EV開発エンジニアと共に参戦し、上位入賞を目指して頑張りますので、応援よろしくお願いいたします。
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