日産、「モータースポーツ活動計画発表会2015」を開催 ~今季カラーリングのGT-Rも初披露!~
日産及びニッサン・モータースポーツ・インターナショナル(ニスモ)は、2015年のモータースポーツ活動概要を発表した。日本国内のスーパーGTや、ドイツで行われるニュルブルクリンク24時間レースなど、世界各地の耐久レースに引き続き参戦するほか、新たにFIA世界耐久選手権のLM P1クラスに参戦し、さらにグローバルにモータースポーツ活動の場を広げていく。
*日産/ニスモは、世界各地の主要耐久レースでの活動の幅をさらに拡大
*ル・マン24時間レースを含むFIA世界耐久選手権のトップカテゴリーであるLM P1クラスに参戦
*スーパーGTのGT500クラスでは、昨年に続き2年連続の年間タイトル獲得を目指す
*ゲーマー出身ドライバー中心で構成するニスモアスリートたちは、世界各地のレースシリーズに参戦
1. FIA世界耐久選手権/ル・マン24時間レース
日産/ニスモは、ル・マン24時間レースを含むFIA世界耐久選手権のトップカテゴリーであるLM P1(ル・マンプロトタイプ1)クラスに参戦し、同クラスに参戦するアウディ、ポルシェ、トヨタとともに戦う。
LM P1クラス参戦マシンである「Nissan GT-R LM NISMO」は、2月1日に世界に向け発表された。この革新的なマシンは、エンジンを車体前部に積み駆動輪は前輪となる。エンジンはV型6気筒のガソリンツインターボで、エネルギー回生システムを搭載している。
FIA世界耐久選手権は、4月12日にイギリスのシルバストンで開幕し、ベルギーのスパ・フランコルシャンでの第2戦のあと、シーズン最大のル・マン24時間レースを迎える。その後はドイツのニュルブルクリンク、米国、中国、日本そして中東を転戦する。
#21.22.23 Nissan Motorsports
監督:ベン・ボウルビー
カーナンバー:21.22.23(No. 21はル・マン24時間レースのみ参戦、 No. 22と 23は通年で参戦予定)
車両名:Nissan GT-R LM NISMO
タイヤメーカー:ミシュラン
<参戦予定ドライバー>
松田 次生、ミハエル・クルム(ドイツ)、ルーカス・オルドネス(スペイン)、マルク・ジェネ(スペイン)、オリビエ・プラ(フランス)、ハリー・ティンクネル(イギリス) 、ヤン・マーデンボロー(英国)、マックス・チルトン(英国)、アレックス・バンコム(英国)
組み合わせは後日発表。
2. スーパーGT GT500クラス
■ GT500クラス
ドイツツーリングカー選手権(DTM)とエンジン以外の車両規則が共通化され、新規規則での開催初年度となった昨シーズン、スーパー GTのGT500クラスで、ニスモエントリーのMOTUL AUTECH GT-R(Nissan GT-R NISMO GT500)がシリーズチャンピオンを獲得。2015年仕様車は、チャンピオンカーとなった14年仕様をベースにパワートレインの耐久性向上、空力性能の更なる向上、車両軽量化による運動性能向上を重点に開発を進めている。
<主な開発ポイント>
・エンジン: 2年目となるNR20Aエンジンは、更に直噴ターボの燃焼効率をあげて過渡特性と出力を向上させ、同時により高い信頼性を持つ様に改良を加えた。
・空力: 独特のデザインを持つラテラルダクト、リアフェンダー周りを中心にリファインした。ドラッグをキープしながらも、トータルダウンフォースを更に増大させている。
・シャシー: 軽量化できない共通パーツ以外のパーツを徹底的に軽量化し、重心高の低下及び重量配分の最適化を図り、運動性能を向上させた。
▼ GT500クラスチーム体制
今年もNISMO、TEAM IMPUL、KONDO RACING、MOLAの4チームが参戦し、合計4台の「Nissan GT-R NISMO GT500」で同シリーズGT500クラスに出場する。ミハエル・クルム選手はFIA世界耐久選手権の車両開発に専念・集中するため、第3戦まではルーカス・オルドネス選手がGT300クラスからステップアップして参戦し、佐々木大樹選手とペアを組む。日産系チームの総監督は、引き続き柿元邦彦氏が務める。
■ スーパーGT GT300クラス
ニスモは、「Nissan GT-R NISMO GT3」でスーパー GT GT300クラスに参戦するカスタマーチームに、今シーズンも車両供給及び技術支援を行う。また、ニスモからは「NDDP RACING」がエントリー。長谷見昌弘監督のもと、NDDP(日産ドライバーデベロップメントプログラム)で全日本F3選手権に出場してきた高星明誠がステップアップして、星野一樹と組んで出場となる。
3. カスタマープログラム
日産/ニスモは、日産車や日産エンジンでレース活動を行うカスタマーチームを支援していく。
■ 「Nissan GT-R NISMO GT3」の車両供給及び技術支援
FIA GT3規定に沿ってニスモが開発したカスタマー向けのレース専用車両「Nissan GT-R NISMO GT3」は、2012年の発売以来アップデートを重ねてきた。2015年仕様車は、軽量化、前後の重量バランスの見直し、エアロダイナミクスの改善や燃費向上、ブレーキ性能の向上を図っている。ニスモは、欧州地域では同地域のGT3プログラムパートナーであるJRMとともに、「Nissan GT-R NISMO GT3」のユーザーに車両供給及び技術支援を行う。
■ ブランパン耐久シリーズ
欧州でNISSAN GTアカデミーの活動を行っているRJNとニスモのジョイントチームがプロクラスに1台の「Nissan GT-R NISMO GT3」をエントリー。同シリーズのプロクラスへのエントリーは初となる。
■ ニュル24時間レース
ドイツ日産の協力の元、RJNとニスモのジョイントチームが今年もニュルブルクリンク24時間レースに2台の「Nissan GT-R NISMO GT3」で出場する。
チーム名/監督/ドライバー/車両名/タイヤメーカー
Nissan GT Academy Team RJN/ボブ・ネヴィル/(A)アレックス・バンコム/フローリアン・シュトラウス/ ウォルフガング・ライプ/ ヤン・マーデンボロー、(B)ミハエル・クルム/ ルーカス・オルドネス/ 星野 一樹/千代 勝正/NISSAN GT-R NISMO GT3/ミシュラン
■ スーパー耐久シリーズ(ST-Xクラス)
「Nissan N GT-R NISMO GT3」でスーパー耐久シリーズのST-Xクラスに参戦するカスタマーチームに技術支援を行う。またST-Xクラスでは、今年もKONDO RACINGと日産自動車大学校のコラボレーションチーム、「スリーボンド日産自動車大学校GT-R」プロジェクトが参戦。これは、授業の一環としてレース活動に参画するという、教育とモータースポーツを結びつけた活動で、今年で4年目を迎える。
クラス/カーナンバー/チーム名/監督/ドライバー/車両名
ST-X/#24/KONDO RACING/近藤 真彦/藤井 誠暢/星野敏/高星 明誠/スリーボンド日産自動車 大学校 GT-R
■ LMP2クラスエンジン供給及び技術支援
ル・マン24時間レースを含むFIA 世界耐久選手権(WEC)やヨーロピアンル・マンシリーズのLMP2(ル・マンプロトタイプ2)クラスに参戦するチームにVK45エンジンを供給し、技術支援を行う。
■ LMP3クラスエンジン供給及び技術支援
ニスモは、ヨーロピアンル・マンシリーズのLMP3(ル・マンプロトタイプ3)クラスに出場するチームにVK50エンジン(5リットルNA・V8 エンジン)を供給し、技術支援を行う。ACO(フランス西部自動車クラブ)が今年から創設したLMP3クラスは、チームやドライバーが耐久レースの入門編として挑むことのできるカテゴリー。ニスモが開発し、欧州のレース会社であるORECA社を通して供給するVK50エンジンは、1シーズンメンテナンスフリーという高い信頼性を持ちつつ、低コストでドライバビリティに優れた、パフォーマンスとコストのバランスの取れたエンジンである。
■ スーパー耐久シリーズ (ST3クラス)
昨年に引き続き「フェアレディZ NISMO RC」でスーパー耐久シリーズのST3クラスに参戦するカスタマーチームに技術支援を行う。
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