トヨタ エスティマハイブリッド 実燃費レビュー【vol.5 400-500km】(2/2)
- 筆者: 金子 浩久
- カメラマン:吉澤憲治(編集部)
なんやかんやで平均燃費13.1kmでゴール、
国道や、交通量の多い高速道路などの速度域では姿勢変化や揺れの収まりも小さかったが、ペースを上げた途端にそれらのバランスが崩れたのが残念 だった。そのバランスの崩れがハイブリッドのデメリット(重量増)によるものであるのならば、好燃費と引き換えに失ったものは小さくない。
さらに、「そんなにスピードは出さないから構わない」という人でも、荒れた道での乗り心地は良好なものに越したことはないはずだ。
長距離を走った疲労の分を差し引いて考えなければならないが、往路の高速道路での滑らかさよりも、復路では足回りから伝わってくるドタバタとした感触が一層強く身体に響いて残った。
それでも、再び東京タワーに辿り着いた時には、13.1km/Lを記録していたのは見事だ。この燃費値は立派なもので、トヨタの狙いは達成され ている。だが、オプション装備も含めると500万円を超える一台のクルマとしては、走りっぷりの洗練度に、もう少しばかり高いものを求めたくなる。重量が 重くても、滑らかに、リニアに動くクルマは他にたくさんあるのだから。
13.1km/Lは立派な値だが、これが12.1km/Lで構わないから、ハイブリッドのスイートスポットをもう少し拡げて欲しい。
次回まとめへ続く
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