メルセデス・ベンツ 新型Sクラスクーペ(S 550 4MATIC・S 65 AMG)試乗レポート/河口まなぶ(1/3)
- 筆者: 河口 まなぶ
- カメラマン:茂呂幸正
実に優雅な佇まいのメルセデス・ベンツ最上級モデル「Sクラスクーペ」
まさに、優雅で気品ある佇まい。
メルセデス・ベンツの最上級クーペモデルである「メルセデス・ベンツ Sクラスクーペ」は、そんな表現が相応しい1台だった。フラッグシップモデルであるSクラスのクーペモデルという贅沢なこの1台は、Sクラスが路上に君臨する王様を思わせるのに対して、こちらは女王を思わせるような絢爛さを備えて佇んでいる。
エクステリアは、5mを超える全長を活かした美しいフォルムと、1.9m近くの全幅を活かした伸びやかさがある上に、ディテールが実にきめ細やかな作りで構成されているため、優雅さがそこに融合して独自の雰囲気を放っている。
特に、スワロフスキーのヘッドクリスタルを47個も埋め込んだ「LEDハイパフォーマンスライト」は、実に豪華で美しい眼差しを作り上げている。加えて印象的なのが、Bピラーのないサイドウィンドウのグラフィック。実に綺麗なフォルムを構成する大切な要素となっており、流麗なサイドからの眺めの中心となっている。
溜息が出るほど色気ある室内空間
ドアを開けるとそこには、実に贅沢な空間が広がっている。すでにSクラスで展開が始まった新たなメルセデス・デザインは当然このクーペにも受け継がれており、これまでのメルセデス・ベンツでは考えられなかったような色気のある艶っぽさと、機能性の高さが融合した世界が展開されている。
例えばメーターはSクラス同様に、ナビまで含めて全てが液晶化されており、運転席の目の前からダッシュボード中央までを占めている。さらに手元には細心のタッチパッドを備えたコントローラーを配するなど、ハイテクな感覚を存分に備える。
その一方で、ダッシュボードは美しいラインで構成されてドアトリムへとつながっており、イタリア車すらタメ息をつくような色気のある室内を作り上げている。
また室内には、パフューム・アトマイザーによる香りもほのかに漂う。そしてもちろん、夜になればアンビエントライトが艶かしく灯り、雰囲気ある室内を作り上げてくれるわけだ。
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