マツダ CX-7 新型車徹底解説
- 筆者:
- カメラマン:原田淳
CX-7で表現するスポーツカースピリット
“スポーツクロスオーバーSUV”というCX-7のコンセプトを体現するために力を入れたのがスタイリング。「デザイナーが創ったデザインをそのまま形にする」との想いで開発されたエクスリアは、マツダのスポーツカーが持つスムーズなスピード感・アスレチックなイメージと、SUVの力強さや実用性がデザインに盛り込まれた。
フロントビューは、マツダ車の一貫したアイデンティティを感じさせる顔=Family Faceが与えられ、マツダブランドの存在感を主張。大きくスラントしたフロントガラスは、これまでのSUVとは一線画すスポーティさを表現し、ユニークな曲線を描くサイドウインドウグラフィックがサイドビューを特徴付けている。また大きく張り出したフェンダーアーチ、四隅に配された18インチアルミホイール、ボディショルダーやリアフェンダーにふくらみがSUVの持つ野生的でパワフルなイメージを与える。
クールなイメージを感じさせるシンプルなインテリア
インテリアもシンプルなデザインでスポーティにまとめられている。3眼のブラックアウトメーター、本革巻の3本スポークステアリング、身体を包み込むようなフロントバケットシートなど、コクピットに座ったときの高揚感を演出。随所にシルバーメタリックの加飾が配され、ブラック基調とのコントラストは、前後方向の空気の「流れ」を感じさせるクールなイメージ。
また後席シートバックを倒した際に生まれるラゲッジルームとの一体感も意識してデザイン。6:4式分割可倒式の後席シートは、ラゲッジルームの両サイドに設置されたレバーで簡単に倒すことができる。
マツダならではの走りの楽しさを注入
デザインとともに重視されたのは動的性能。エンジンは、アテンザやアクセラにも採用されているMZR 2.3L DISIターボエンジンを、CX-7用にアレンジ。ターボチャージャーの特性を最適化し、2000prm以下の回転域からターボの過給効果を発揮。最大トルク350N・m(35.7kg-m)/2000prm-4500rpm、最高出力175kW(238PS)/5000rpmを発生し、普段の走りでは、ゆとりをもって運転できる扱いやすさと力強さ、スポーティなシーンでは、圧倒的な加速性能を発揮する。エンジンサウンドもチューニングされ、エンジン回転とともにリニアに上昇する心地よい鳴りを実現。遮音も強化され、静けさの中にマツダならではの走りの楽しさが表現されている。
組み合わせられるトランスミッションは電子制御6速オートチック。1~5速を低速化、6速を高速化することにより、加速性能とロングツーリング時の快適性・経済性を両立させる。また、シフトレバーを前後に操作することでシフトアップ/ダウンができるアクティブマチックのシフトレスポンスを大幅に高め、より俊敏でダイレクト感あふれるシフトフィールが実現されている。
また、全車にHDDナビゲーションシステムを標準装備。リアゲート、助手席側CX-7ーに配置したCCDカメラによる駐車システム、カードタイプのキレスエントリー&スタートシステム、フルオートエアコンなど装備面も充実。またオプションでBose社と共同開発したサラウンドシステムを用意。プレミアムオーディオならではのダイナミックなサウンドの再現が可能となっている。
「見る・運転する・使う」というシンプルなコンセプトを追求したCX-7。従来の泥臭いSUVのイメージをリセットし、スポーツカーのもつスタイリッシュなデザインと動力性能を融合させたCX-7は、ユーザーに新たなSUVのイメージを与えることになるだろう。
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